8月も終わりとなり、
そろそろ出てきたムール貝。
塩水につけたところを写真にとると、
あら、真っ黒!
何が写っているかわからないですね。。。
でも、これ、ムール貝です。
ムール貝のいるところは海が汚れるとかで、
以前、日本では
『海のゴキブリ』
とか言われて漁師さんの間で大変な嫌われ者だったそうですが、
最近では日本でもスーパーで入手できるようになりました。
ただし5個ほどちょこっとトレーに入っておいくら?というそうですが、
こちらでは1キロ単位での購入となります。
昔は貝類はRの文字が入る月のみ....
September
Oktober
November
Dezember
Januar
Februar
März
April
要するに、
9月から4月までの時期となっていました。
これは貝の餌である海藻に、
貝毒がつきやすい時期であるということだそうですが、
最近は水産場で管理下に置かれているため、
今は夏でも牡蠣をはじめとして、
ほとんどの養殖貝類を食べることができるようになりました。
でも、
やっぱり季節の貝はむっちりとして美味しいもの。
これからの季節。
あ、ムール貝!
でも1キロパック....
こんなにいっぱい食べられない...
でもご心配ご無用です。
ムール貝は掃除して、
ごく少量のワインやニンニク等と火にかけて口を開かせ、
とりあえずそれはそのまま食べてしまいましょう。
でも、残ったものは殻から外しておけば、
スープにもグラタンにも、パン粉焼きにも色々と使えます♪
口が開いたら、
クリームチーズ系のものを入れると、
ノルマンディ風
↓
トマトソースを入れれば、
イタリアン♪
他にも例えば.....
市場のお魚屋さんでホウボウがウィンクしてたら、
これも一緒に買って帰りましょう♪
ドイツ語ではKnurrhahn クヌアハーン
日本では高級魚だそうですが、
運が良ければこちらでは、1キロ10ユーロ以下の大衆魚です。
身が少ないので、
お刺身にするとほんのちょっとだけで歩が悪いのですが、
頭でっかちのこのアタマや、骨からいいお出汁が出ますので、
ムール貝を蒸した後に沢山出たそのお出汁と、
このホウボウのお出汁を混ぜ、
刻んだ香味野菜、
例えば、セロリ、フェンヒェル、ポワローネギ人参等と一緒にスープに。
この場合、
最初にお野菜をフライパンでオリーブオイルと炒めて、
そこに小麦粉を振り込んで、お野菜にまとわりつけておきます。
もし、トマトが1個残っていたら、
それも刻んで入れてしまいましょう。
無農薬のオレンジがあれば、
その上皮を入れると本格的な南フランス流。
そして、
サフランで色と香りをつければ、
お家レストランの『ブイヤベース』となります♪
ムール貝は
買ったらよく流水で洗い、
それを塩水につけておきましょう。
それから貝を片手に持ち、ペティナイフを使って、
こそげるように殻の上をお掃除します。
残っているヒモや海藻も手で取りましょう。
たまにはフジツボがついているものもあります。
臨海学校の思い出が蘇るフジツボですが、
ナイフでこそぎとるというこの手間を省くと、
調理している間にこびりついていたものが落ちて、
スープがジャリジャリだったり、沼臭かったり、
下手をすると歯を壊し、
翌日歯医者さんのお世話になるという状況になります。
こちらでは、
お安い時には1キロ5ユーロ以下で買えるという庶民の味方の食材ですが、
なぜレストランでいただくと高価なのかといえば、
それは手間賃。
ムール貝をお料理したら、ご主人に
『ね? おいしいでしょ? レストランみたいでしょ?
でもこれはね、下準備にね、手間がかかるのよ、お掃除するのにすごく時間がかかったのよ、
1時間くらい』
とかなんとかおっしゃるのを忘れずに♪
ほんとうは
10分程度で、1時間もかかりませんが(笑)