よくご質問にあるのが
『ドイツの生クリームは30%のものしかなく、シャバシャバで泡立ちません』
でも、ここドイツやお隣オーストリー、そしてベネルックスのケーキ屋さんのケーキでは、生クリームがきちんと泡立っているのはなぜでしょう。。
スイスでも生クリームはきちんと泡立って出てきます。
お教室でも自宅でもいつも泡立っていますし。。。
ですので、今日はその対処法をご一緒に考えたいと思います。
もしシャバシャバで、かたくならなかったら以下の原因が考えられます。
1: 生クリームがきちんと冷えていなかった
2: 最初からお砂糖を入れてしまった
3: 泡立てる容器が小さい
4: 泡立てる容器が生ぬるい
5: 電動ミキサーを最初から高速にしてしまった
etc..
対処方法として
生クリームはきちんと冷やしておきましょう。
大きめの容器、できれば縦長か、金属製に入れましょう。
きれいでも、もう一度布巾で拭っておくことも必要です。
暑い時には冷やしておくこともいいかもしれません。
容器が小さいと空気が入りません。
またその空気が熱いと泡立ちません。
ですので、この夏の時期、ましてや異常気象のこの夏、クーラーがない欧州のお家で生クリームを泡立てる時には、冷凍庫で固めておいた保冷剤の上に容器をおいて泡立てることもいいかもしれません。
生クリームを泡立たせ始め、少しかたくなり始めたら、そこで初めてお砂糖を入れましょう。
ドイツの電力は日本のよりも強いので、電動ミキサーも『力』があります。
最初から高速にすると上手に泡立ちません。
最初は低速で八分立てくらいまで、それから高速で最後まで一気に泡立たせます。
その時、手で円を描くように電動ミキサーを動かして見てください。
縦長の容器の場合には、上下に手を動かしてみましょう。
で、
もしどうしてもダメなら↓
これを使いましょう。
この一袋で200ml〜250mlの生クリームをかたく泡立てることができます。
ケーキの間に入れてもしぼみません。
Sahnesteifザーネシュタイフというこの魔法の粉の袋は、REWE EDEKA等の大きなスーパーで、製菓コーナーにベーキングパウダーと同じ場所においてあります。
容器に生クリームを入れ、電動ミキサーでちょっとだけ泡立てます。
少しとろみがついたかしら?くらいの時に、お砂糖とこの袋を一つ入れて、かたくなるまで泡立ててください。
Schwarzwälderkirschtorte シュバルツヴェルダーキルシュトルテ、黒い森のさくらんぼのケーキ↓ の中に層になっている生クリームも、こうやってかたく泡立っています♪
このお写真は南ドイツ、フライブルグ近郊でのケーキ屋さんのものです。
なぜレシートと一緒に撮ったかというと、その大きさにびっくりしたから。。
このSahnesteifはカルシウムフォスファートやわさびのチューブ、日本のご家庭の冷蔵庫にある市販のドレッシングやタレの類にも入っている増粘剤等でできています。
Dr.Oetkerというドイツを代表する食品会社のものですので、ご心配なく。
でも日本では入手できませんので、冷水でふやかしておいた板ゼラチン1枚を小鍋に入れて湯煎で溶かし、それを混ぜてお使いになってみてください。
Viel Glück