今年もまたそんな季節になりました。
お菓子のおうち。
ドイツではKnusperhäuschen クヌスパーホイスヒェンまたは
Lebkuchenhausレーブクーヘンハウス
Pfefferkuchenhaus フェッファークーヘンハウスともいいます。
森の中でヘンゼルとグレーテルが、パンとお砂糖でできたお菓子のおうちを見つけて食べていると、
中から声が聞こえます。
knusper, knusper, knäuschen, wer knuspert an meinem Häuschen?
ボリボリ、ボリボリ、ボリッ、わたしのおうちをかじっているのはだあれ?
というのが、グリム兄弟の書いたヘンゼルとグレーテルのお話。
これにフンパーディンクが曲をつけたものがオペラで、
小さな子供たちにも親しめる、とてもきれいなメロディーが続きます。
ドイツではこの時期、ファミリー向けに週末の昼間の公演にもよく上演されるので、
もし機会があったらお子様と一緒にオペラハウスに行かれるのも、
ご赴任中での愉しみかと思います♪
もう一つの愉しみは、お菓子のおうちを作ること。
以前はパーツも組み立ても全てしておりましたが、最近はパーツさえ焼けば、
あとは孫が喜んで『自分の家』を建てるようになりました。
孫が通っている小学校のクリスマスのバザーでは、5年生のクラス全員で、
一人づつ50枚、この生地で長方形のクッキーを焼き、
チョコやナッツやピール類で飾りをつけたものを
教室の中に作った合板の家に貼り付けて、お菓子のおうちにするとかで、
すぐそばに住むあちらのお母様は、
全く時間がない娘の代わりにその作業に駆り出され、とても大変だったそうです。
私は幸いなことに、かなりの走行距離があることと、お仕事が溜まっていることを理由に、その作業から逃げれました(汗)
申し訳ない.....
雨の冷たい週末、お菓子のおうちをご家族で作ってごらんになりませんか?
とても根気がいる作業ですが、ドイツ生活の良い思い出になることと思います。
レシピ:
Honigハチミツ、Backpulverベーキングパウダー、Lebkuchengew&おかしのおうち用(レーブクーヘン)香辛料、そして小麦粉、バター、お砂糖、です。
おうち一軒分とおうちを建てる(?)為の土地分で
ハチミツ250グラム
バター90グラム
お砂糖70グラム
卵1個
香辛料大さじ1杯(Lebkuschen Gewürzが手に入らない場合は、シナモン、オールスパイス、ジンジャーパウダーを小さじ1/4づつでどうぞ)
お塩小さじ1/2 杯
500グラムの小麦粉
ベーキングパウダー小さじ2杯半が必要です。
バター、お砂糖、ハチミツを大きめのお鍋に入れ、かき混ぜながら弱火でとかし、粗熱をとります。
粗熱がとれたら、小麦粉とベーキングパウダーと、色を黒くしたかったらココアパウダー大さじ1杯をふるってこのお鍋に入れかきまぜ、卵も、香辛料も入れてよくかきまぜ、打ち粉をした台の上に出して手でこね、生地をつくります。
時間があれば一晩おいておいたほうがのばしやすいですし、ビニール袋に入れて冷蔵庫とか、涼しいところにおいておけば4〜5日は保存ができます。
パパにお手伝いしてもらって、ワイシャツとかシーツを買ったときの厚紙で、家の形(壁4枚、屋根2枚、もみの木etc)の模型の型紙をつくっておきましょう。
壁も長方形の真四角なものでも大丈夫。
別に誰かが住むわけではないし。。
雨漏りも心配ありません♪
室温にした生地を、片手に一つくらい取り、打ち粉をした台で1センチの厚さにのばします。
そこにおうちのパーツの型紙をあて、ナイフで切り取り、オーブンシートを敷いた天板に並べていきます。
のばす生地の量は、おうちのパーツ一つづつ分くらいの方がやりやすいので、時間はかかりますが、お茶でも飲みながら。
残りの生地を楕円形に伸ばして土地とします。
もしくは、クッキー型で抜き、赤いリボンでツリーに飾っても、とても良い香りのする食べれるオーナメントともなります♪
これを175度に温めたオーブンで、10分から15分焼けばできあがり。
冷めたら、粉砂糖Puderzuckerを小さな入れ物に大さじ1杯ほどいれ、そこにそうっとレモン汁をティースプーンでかきまぜながらたらし、固めのアイシングをつくります。
私自身が卵白使用のアイシングがあまり好きではないので、自宅ではいつもレモンと粉砂糖で作ります。
ほのかな酸っぱさと甘さで、卵白を使ったアイシングより、カラダに良いことをしているような気がします。
アイシングが途中で足りなくなったら、また新しくつくってくださいね。
一度に沢山つくると、固くなってしまうので、少しずつつくられることをおすすめします。
このアイシングでパーツをひとつずつ土台の上に組み立てていきます。
レモンが多いと流れてしまうので、かなり濃い状態の方がつきやすいです。
根気がいる作業となりますが、この辺りは家族総出の協力体制でどうぞ。
家が建ったらお子様のお好きなお菓子を、このアイシングでおうちにつけていきます。
お庭につけるチョコやグミは、小さなお子様でも付けれるので、とっても楽しい作業となるに違いありません。
おうちもお庭も完成したら、上から粉砂糖をパラパラと。
外は雨でも、お菓子のおうちは雪景色となります♪