ドイツ デュッセルドルフのクッキングスクールから 

在独40年+α デュッセルドルフの大手料理教室で講師をしております

シュトロイゼルのリンゴのケーキのお話

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ドイツのリンゴのケーキは『おばあちゃま』の味♪

 

カフェやケーキ屋さんに

 

Oma´s Apfelkuchen

おばあちゃまのリンゴのケーキ

 

とかあれば、

大抵はシュトロイゼルというポロポロしたものが上にのっている

リンゴのケーキとなります♪

 

ドイツのリンゴは日本よりずっと小さいですが、

種類は日本より多いと思います。

 

 

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大抵ドイツでは、

リンゴ を使うケーキとかお料理にはBoskoopボスコープという種類を使いますが、

もう少し秋が深まらないと出てこないので、

この時期には酸味があるElsterエルスター種を使います。

 

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エルスター種は、ドイツでは夏のリンゴ。

どっしりとした大きさの、

ラグビー選手みたいな形の冬のリンゴ、ボスコープは、

生で食べるとちょっとざらつきますが、

エルスターはこのまま食べても美味しいです。

 

小さめですので、

このまま丸ごと1個、カバンに入れてオフィスや学校に持っていき、

ズボンでこすってかぶりつく・・・・・・

 

というドイツ人も多いこのリンゴ。

 

今日はこれでドイツのおばあちゃまのケーキを焼いてみましょう♪

 

このレシピはドイツの型のものですので、とても量が多いと思います。

ですので、

日本の18センチの型ならば粉類は半分にし、

卵は小さいものならば2つ、大きなものならば一つでお作りください♪

 

 

生地は:

室温に出しておいたバター100gとお塩少々をボウルに入れて、そこに100gのお砂糖をよく混ぜ、卵3個を一つづつ入れながらよく混ぜます。

ここに小麦粉150gとコーンスターチ50g、ベーキングパウダー小さじ2杯を入れて混ぜ、木ベラで上に生地を持ち上げ、1、2、3、と、みっつ数えて下にポトンと落ちるまで炭酸水か牛乳、もしくはウォッカを入れて出来上がり。

 

なぜ、ここで『炭酸水かウォッカか』というお話は、いつか折をみて。

 

リンゴを3〜4個ほど、皮をむいて芯を取り、薄く切っておきます。

レモン汁をかけるか塩水に入れて、変色を防ぎましょう。

でもドイツ人は

「焼けば黒くなるわよ」

とかで、そのあたりを全く気にしないので、ここは省いても大丈夫。

 

シュトロイゼルは基本で『2:1:1』と覚えておきましょう♪

小麦粉100gにお砂糖50gバターが50gです。

 

リンゴのケーキにはシナモンが合うので、この基本の分量にシナモンを少量。

またはレモンの皮のすりおろしを入れても♪

 

ふっくらめのシュトロイゼルがお好みならば、

ここにベーキングパウダーをナイフの先で、おっかなびっくりお入れください。

 

この分量の室温のバターとお砂糖をボウルに入れ、

手でくちゃくちゃとよく混ぜます。

混ざったら小麦粉を入れ、

ボロボロになるまで混ぜるだけ。

で、おしまい。

 

バターが冷たすぎるとうまくいかないので、

シュトロイゼルを作ろうと思ったら、

ボウルにその分量のバターを出しておかれた方がやりやすいと思います♪

 

とてもカンタンですので、

砂遊び感覚でお子様もご一緒に、

シュトロイゼル作りを楽しめるかもしれません。

 

小麦粉の分量を少量減らして、

その分アーモンド粉を入れても、とっても美味しくできます。

 

シュトロイゼルの生地が残ったら、

オーブンペーパーの上に平らにして焼いてしまい、

クッキー缶の中にでも保存して、アイスクリームのトッピングにしたり、

 

また、

焼く前の状態で小分けにして冷凍もできます。

例えばマフィンや、フルーツを焼き込むタルトの上にのせても楽しいです♪

 

一応基本は『2:1:1』ですが、

これもテキトー。

要するに、使いたい分のバターをボウルに入れて、

ほぼ同量のお砂糖を入れてよく混ぜたら、

あとは小麦粉を入れて、ボロボロになるまで調整する・・・

 

というのが昔からのドイツのレシピ。

 

ドイツの昔からの家庭のおばあちゃまのやり方は、

冷蔵庫も秤も一般家庭にはない時代のものですので、

Simple is best♪

 

よくドイツ人の受講生の方々に

『お味噌汁のお味噌のグラム数』を聞かれますが、

多分日本人のご家庭で、

毎日のお味噌汁のグラム数を正確には計らない・・・・

と、

一緒のお話だと思います♪

 

ケーキの型に生地を流し、

切っておいたリンゴを平らに入れ、

その上にシュトロイゼルをのせ・・

 

おいしくなってね♪のおまじないをして・・・

 

170度のオーブンで45分くらい焼きます。

 

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とてもよい香りが家中にして、

気分まで豊かになったら大成功♪

朝晩の空気が冷たくなってきた今日この頃。

お家の中に焼きたてのケーキの香りがするのって、とても好きです♪