ドイツ デュッセルドルフのクッキングスクールから 

在独40年+α デュッセルドルフの大手料理教室で講師をしております

12月24日 ドイツ家庭のクリスマスイブのお話

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クリスマス

 

日本では恋人同士の日のようですが、

ドイツでは家族の日。

 

クリスマスの象徴のモミの木Tannenbaumは、最近は自然保護の意味で

造花?造木?の折りたたみを使う家庭も増えてきましたが、

ドイツ人家庭ではやはり生の木が多いです。

 

モミの木を家に入れると、

家中に森の香りがいっぱいになりますし、

やはり信仰的な理由、例えば

日本でも門松を造花?造木?にしないのと一緒でしょうか?

 

 

11月ごろになるとあちこちの空いている一角やホームセンターで

Tannenbaum Verkauf モミの木売り場が登場し、

モミの木を買うことができます。

 

買ったモミの木はそれまで外の気温にあったので、

室内の温度に慣らすために、

当日はガレージや、家の壁に直接つけるように、

ベランダやテラスに置いておきます。

 

そしてしばらく経ったら家の中へ。

 

でもオーナメントはつけずに、

ライトのイルミネーションだけ、という家庭がドイツでは多いような気がします。

 

そして12月24日。

 

飾りをつけたモミの木の下に、家族が各々へのプレゼントをおき、

 

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夕方

よそ行きの服に着替えた家族全員がそろったら、

そこでクリスマスが始まります。

 

聖夜の教会のミサはかなり遅い時間ですので、

小さな子供たちがいる場合は教会には行かずに静かに過ごします。

 

教会に行く場合でも行かない場合でも、

一応聖書では『夜中にキリストが降誕したということを星が知らせた』ということですので、

その夜中までは質素に暮らすというのがドイツ人家庭。

 

教会のミサから帰ってすぐに食べれるように、

そして誰かがキッチンに入りっぱなしにならないように、

作り置きしておいたジャガイモサラダに茹でたソーセージ、

もしくはニシン入りのジャガイモサラダ、

最近の流行ではラクレットとかフォンデューとかをいただきます。

 

子供たちがいる場合には我が家もラクレットですが、

コロナ禍の今年2020年は、

娘が一人のみしか帰ってこないので、

ニシン入りのジャガイモサラダにいたしました。

 

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樽漬の若いニシン、Matjesと

茹でたジャガイモ

リンゴ

ピクルス

紫玉ねぎ

ケッパー

ディル

サワークリームとピクルスのマリネ液で混ぜて作ったサラダ。

 

前日に作って味をなじませておきました。

 

このニシンとジャガイモのサラダに

ソーセージやお肉類を混ぜたり、ビーツを入れて赤くしたり、

マヨネーズ系で作る家庭もあり・・・

 

毎年クリスマスシーズンになると、

「ねえ、お宅は今年何食べる?」

という会話があるのがドイツで、その情報交換がとても楽しいものともなります♪

 

 

食後には手作りのクッキー

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このクッキーもご近所や友人からの頂き物が多く。

 

そのクッキーの食べ比べもまた、楽しいクリスマスのひと時です♪

 

翌日25日にはグースを丸ごと焼きますが、

24日は本当にこれだけでおしまい。

 

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ドイツのクリスマスはさぞかし賑やかで、

特に24日は盛大なご馳走、

そしてどんなどんちゃん騒ぎなのかしら?

 

と、思っていらっしゃる方も多いようですが、

実はこんなに質素。

 

まさにきよしこの夜、

 Stille Nacht,  heilige Nacht

静かな夜、聖なる夜・・・

 

の12月24日です。