バジル
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古典ギリシャ語のバジリウス、『王』という言葉が語源だそうです。
先日雑用で数日帰国しました折に、ご赴任中にお教室に来ていらっしゃった方と再会いたしました。
ご帰国なさった皆様とも、その後とても良いお友達の関係ができて、とても嬉しく思っております。
ありがとうございます。
その際に、
『日本でバジルのペストを作ると黒くなってしまいます。 デュッセルにいた時にはとっても自慢のペストでしたのに。。。』
とお話しされました。
確かに。
こちらでも気をつけないと黒くなってしまうときがあります。
『ジェノベーゼソース』と日本では知られているこのバジルのペストは、今が旬。
『ペスト』はペースト、要するに『練ったもの』という意味です。
イタリア語ではペストジェノベーゼ。
フランス語でピストゥー。
ドイツ語でバジルクムペースト。
昔はすり鉢で作ったそうですので、ミキサーがなくても作れます。
和のバジル、『紫蘇』も切ってしばらくすると酸化して黒くなってしまいます。
ですので、酸化をなるべくさせない、そして刃に直接当たらせないということが重要かと考えます。
私が尊敬する師匠ミュラー氏(1997-2008 ミシュラン三ツ星)のレシピは↓
バジル50g
イタリアンパセリ50g
松の実Pinienkerne 50gを軽くフライパンもしくはオーブンでローストしたもの
ペコリーノチーズ20g
良質のオリーブオイル 最初に100ml 、後からまた50ml〜100mlほど
塩
バルサミコビアンコ酢大さじ2杯
この分量で作ったバジルペーストは、カールスプラッツ市場横のお教室で冷蔵庫に常備しております。
ドイツ人向けのお教室は毎日毎日19時から始まりますので、いらした時にとりあえず何かつまめるように、それをパンとともにお出しするか、冷凍のパイ生地に塗り、くるくる巻いてもう一度凍らし、それを薄く切ってオーブンへ。
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焼いても黒くなりません。
では作り方:
ペコリーノは塊で購入しておりますので、それをまずミキサーにかけ
大さじ3杯半ほど残してあとは冷凍庫。
もしペコリーノがなければ、パルミジャーノでも。
そのペコリーノチーズを細かくした同じミキサーに材料を全ていれ、
オリーブオイル100ml入れて、短めに回すだけ。
お塩もお酢も最初から入れます。
そしてこの上からまた、酸化防止用のオリーブオイルを1センチほど流し込み、
冷蔵庫へ。
スパゲッティにあえていただくときは、大きめのボウルにこのペーストを入れておいて、スパゲッティの茹で汁少々で伸ばしておいて、そこに茹でたてのスパゲッティを混ぜてお召し上がりください。
香りがふわ〜っとたちます♪
そのためにも、茹で上がる寸前に家族全員集合。
みんなの見ている前で『ぱぱっ』とボウルの中で手際よく和えたら、お料理の腕がワンランク上がったような気分になります。
これはイタリアのかけ蕎麦。
ですので、フライパンで炒めないでくださいね。
もひとつおまけ。
ニンニクやアンチョビを入れるレシピもありますが、そうすると応用がきかないので、もしニンニクやアンチョビを入れるのがお好きな場合には、小さなフライパンでニンニクやアンチョビを香りが立つまでオリーブオイルでゆっくりと火を通しておいて、それをボウルで混ぜてお使いください。
このバジルペーストのチーズなしのものは、お魚のソテーや、サーモンのタルタルのソースにも使えます。
それはまた別の折に。
*お知らせ*
次回のお教室『ヨーロッパの秋』ではムール貝、きのこ、りんごを扱います。
買い方から応用まで、そして私の嫁ぎ先であるアルザスの本家に、代々伝わるりんごのタルトを焼きましょう。
追加日程10月9日(水曜日)はまだお申し込みが可能です。
ご質問、お申し込みは日本語専用メール
frankpetzchen @gmail.com
までどうぞ。