ドイツ デュッセルドルフのクッキングスクールから 

在独40年+α デュッセルドルフの大手料理教室で講師をしております

手作りのライ麦パン Roggenbrot

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主人に「何食べたい?」

と聞くと、大抵答えは・・・

 

「パンでいいよ」

 

 

ドイツ人にとって『パンでいいよ』は

『白いご飯にお漬物でいいよ」的感覚でしょうか?

 

 

特に黒いパンは、

何かをのせる『台』みたいらしいです。

 

ですので、

黒いパンはおそらく他国の方と比べれば、

ドイツ人は一枚を薄く切るかもしれません。

 

 

例えば・・

これが主人自作の『パンでいいよ』の時の図

 

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お教室のすぐそばのカールスプラッツ市場にも、

そして自宅から半径25キロ以内にも好きなパン屋さんがいくつかあり、

そこのお気に入りのパンを買うときもありますが、

最近は自分で焼くことが多いです。

 

ご帰国された方よりリクエストがございましたので、

 日本でもこの方法でしたら焼けるかもと思うドイツパンのレシピを、

ここでもご紹介しますね。

 

私が持っているレシピは、

ドイツ大使付きのシェフとして他国に派遣されていた同僚のものです。

 

ですので、焼き上がりが1キロと大型ですが、

フレッシュのまま1週間は味の変化を楽しむこともできますし、

冷凍もできます。

 

半量でもできますので、どうぞお試しを。

 

いるものは:

 

ライ麦粉 500g

小麦粉125g

サワー種 (Seitenbacher社の袋入り2つ75gx2か、自分で作る、もしくはドライのもの)

簡単に買えるものはこれです。

https://www.seitenbacher.de/shop/backen/natur-sauerteig

 

これに

ドライイースト 5g

塩 13g

 

そして鉄鍋。

 

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専用のオーブンが家庭にはないので、

オーブンの中に鉄鍋に入れて蓋をして焼いていくと、上手に焼けます♪

 

ストウブでもル・クルーゼでも、

取手までオーブンに入るということを確認してからどうぞ。

 

本題に入る前にひとこと

 

サワー種について:

 

サワー種は自分で作る場合には、煮沸した蓋のできる入れ物に、

ビオのライ麦の全粒粉50gに40度のお湯60mlを入れて混ぜ、

蓋をして、1〜2日間、24度〜28度の場所においておきます。

そのあと、そこにまた50gの粉と60mlの40度のお湯を入れて混ぜます。

再び1日おいておき、そこから10gとったものにまた50gの粉に60mlの40度のお湯を混ぜて、

半日置いておいて完成・・・

 

残った最初からもサワー種は、そのままふ蓋をして冷蔵庫で保存して、1週間毎にご飯をあげる、要するに同じことを繰り返すという作業をすれば、数週間生きていてくれます。

 

が、

ライ麦が無農薬のものでないと酵母がうまく働いてくれないので、その点はお気をつけください。

お湯も一度沸かしたものを40度に冷ました方が失敗がすくないです。

 

なので、サワー種を育てるのは楽しいですが、手間もかかりますので、買ったもの、もしくはパン屋さんから譲ってもらったものを使ったほうが気楽にできると思います♪

 

今日の分は、サワー種をいつも仕込んでいる友人から分けていただきました。

 

日本ではドライのものが入手できるようですので、

そのパッケージに書いてある分量でお使いくださいませ。

 

 

で、本題。

 

蓋のできる大きなボウルに

50度のお湯250mlにお塩を5g混ぜて、

そこに250g のライ麦粉 (Roggenmehl Typ1150)

と、分量のサワー種を入れてよく混ぜます。

 

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 小麦粉と違ってグルテン分がないので、

べちょべちょします。

ですので、手で混ぜずに泡立て器でどうぞ。

 

よく混ぜたら蓋をして、

 

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室温で12時間ほどほっておきます。

 

私は就寝前に作って、お休みのチュッをしております。

 

翌日。

 

100mlのぬるま湯にイーストをとかしておきます。

ライ麦粉150gと小麦粉125gを混ぜておきます。

 

ボウルに100mlの80度くらいのお湯を入れ、

そこにお塩を8gとかしておきます。

 

ここに混ぜておいた粉を入れて、木べらで混ぜ、

それを前日の前生地に混ぜます。

この時に溶かしておいたイースト水も一緒に入れてしまいます。

 

そして木べらで混ぜるとこんな感じ

 

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蓋をして30分〜1時間ほど室温で休ませてから、

打ち粉の小麦粉を結構多めに散らした台の上に取り出し、

左右から折りたたむようにまとめていきます。

 

手は水で濡らしておきましょう。

 

そうでないと、粘土遊び状態?のすごいことになります。

 

ライ麦パンは叩かなくて大丈夫。

 

わっせわっせと左右に数回たたむのですが、

もし、

たたみづらいようならば、小麦粉の打ち粉を多くして、

生地も10分ほど休ませながら『たたむ』ということを

数回繰り返しても大丈夫です。

 

そして上部を丸くして、

小麦粉をはたいておいた専用の発酵用カゴに

きれいなツルツルの面を下にして入れます。

 

 

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こういうカゴがなければ、

ボウルにオーブンペーパーかキッチンタオルでも大丈夫です。

 

上部になった方にも小麦粉をはたいて、

お鍋の蓋とかビニールで覆いをして、室温で2時間ほど休ませます。

 

 で、

これを鉄鍋に入れて

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上に十字の切れ目を入れて蓋をし、

230度に温めておいたオーブンに入れて 40分。

 

切れ目はライ麦100パーセントでサワー種のみの場合は、

どっちみち膨らまないので入れなくても良いのですが、

小麦粉と普通のイーストを入れるので、

ここでは切れ目は入れました。

 

でも、

ぺったんこでもよければ切れ目は入れずにそのままどうぞ。

そのほうが水分が中に閉じこもり、

しっとりしますし、日持ちも良くなります。

 

40分後、蓋を取って20分焼きます。

 

その後、

上下をひっくり返して蓋なしで10分・・・

 

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ほうら♪

 

こっちが下側

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切ると・・

 

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ね?

お店で買ったみたいでしょ?

 

小麦粉のパンと違ってぺったんぺったんしたりしない黒パンなので、

慣れたらこちらの方が簡単かも。

 

時間はかかりますが、

でもそれに見合ったお味となります♪

 

 

自宅の車寄せのところにあるムラサキブナの木に、

ハトが巣を作りました。

 

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和名はモリバト

ドイツ語ではRingeltaubeというそうです。

 

そんなに高い木ではないし、

道に面しているので、巣を作る場所には向いていないような。

 

たぶん私だったら最上階の、

静かなところの方を選んで巣作りすると思うのですが・・(笑)

 

でも、キッチンや二階の部屋の窓からも見れるので、

観察に楽しい毎日となりそうです。

 

本来なら、車寄せのハゴロモ草が増えすぎないように抜いたり、

家の入り口のラベンダーやバラの手入れの時期なのですが、

ハトの邪魔をしたくないので、静かに見守ることにします。

 

という堂々とした理由で、

庭仕事をサボる私(笑)