
Schwarzwälder Kirschtorte
シュバルツヴェルダー キルシュトルテ
黒い森のさくらんぼのケーキ・・・
甘いものが好きでない方も
これなら好きというケーキではないでしょうか。
日本でも
シュトーレンに続いてかなり有名みたいで、
『ドイツに行ったら本物を食べたいわ』
というケーキの一つかもしれません。
テレビは毎朝の、
ドイツ国営放送ARD/ZDF
『Moma』
というニュース番組以外ほとんど見ないのですが、
これだけは見て録画もしているというのが
Kitchen Impossible
という料理番組です。
この番組で取り上げられた
南ドイツはフライブルグ近郊にあるケーキ屋さん
Zum Gscheiden Beck
のさくらんぼのケーキは
ドイツを訪問したブッシュ元大統領、
オバマ元大統領や
マイケルジャクソン氏にも提供され、
エリザベス女王からも注文が来て
空輸したという本物中の本物。
ドイツ国内の
🍒さくらんぼケーキのコンテストで
何回も優勝しているというこのケーキ屋さんがその番組で
粉を振るうところから
全てを見せてくれました。
『料理人』
と
『パティスリー』
は修行も異なりますし、
その道を選ぶ人間の性格もかなり違うと
実は業界内では言われておりまして、
私もその
『料理人気質』
の方に当てはまる性格ですが・・・
でも今回メモを片手に
ケーキ屋さんの女主人、
Ramona Bizenbergerさんの作り方の解説を録画したビデオを繰り返しみて
できるだけ忠実に再現してみました。
お店のホームページはこちらです
↓
https://gscheiter-beck.de/5979-2/
ここのトルテ
場所はフライブルグの近郊ですが、
スイス方面等からの帰り道、
もしそんな機会がありましたらどうぞ。
お店のものは28センチで焼くそうですが、
いくらなんでも大きいので18センチで計算して・・・

日本でもドイツでも
大抵このケーキは3層だけで、
1層めとなる一番下のパイ生地
Mürbeteig
がないのがほとんどですが、
正式にはそのパイ生地があるものが
Schwalzwälder Kirschtorte
と認定されているそうです。
ですので
その1層めのパイ生地を作りましょう。
18センチでの分量は
バター 100g
砂糖 50g
粉 150g (405番)
塩 少々
これをこねた後少しおいて成形します。

18センチに伸ばしてフォークで穴をあけ
型に入れたら
焦げ目がつくまで焼きます。
私は170度で25分ほど焼きました。
焼き時間と温度ですが、
オーブンにより変わってきますので
色付くのが目安かも。

パイ生地が焼けたら型から出して、
冷ましておきます。
次。
このパイ生地の上には
ふわふわのココア生地がくるので
そのココア生地を焼きましょう。
さくらんぼのケーキ用
ココア生地のスポンジケーキの分量はこれ
↓
小麦粉 50g (405番)
コーンスターチ 30g
ココア 20g
砂糖 80g
卵 4個
人肌ほどの湯煎にかけたボウルに全卵とお砂糖を入れ、
ハンドミキサーで白くもったりするまで泡立てたら、
小麦粉とコーンスターチとココアをふるいにかけながら入れ、
さっとかき混ぜて型に流して焼きます。

番組内では
180度で45分焼いていたので、
そのまま180度にしたら・・・・
ちょっと上が焦げてしまいました。
ですので
家庭用のオーブンでしたら170度でいいと思います。
型から出して冷めたら
これを3層に切ります。
仕事先のパティシェに聞いたら、
ドイツのプロは
なんと焼いたその日にスポンジは切らないそうで。
このケーキの場合なら
焼いたら熱いうちに上からKirschwasser
さくらんぼのリキュールをハケで塗り、
冷めたらシートに包んで一晩置いておくそうです。
他のケーキの場合ならラム酒だそうで。
スポンジは新鮮な方が良いと思っていたのは
大間違いでした。

次。
フィリングを作ります。
フィリングにはサクランボの瓶詰めを使いますが、
日本にはありますでしょうか?

ドイツでは
どこにでも売っているこのさくらんぼの瓶詰め。
このままコンポートとして食べたり、
ヨーグルトに混ぜても美味しいので
ドイツの家庭には
ほぼ必ずキッチンに買い置きがあるのではないかと思います。
これをボウルの上に置いたザルにそのまま開け、
サクランボと
瓶の中のジュースとに分けます。


ジュースの方から50gを小さな入れ物に取り、
30gのコーンスターチとよく混ぜておきましょう。

ジュースから
200gを小鍋に入れて、
そこに
先ほど50gをコーンスターチとよく混ぜておいたものを入れ、
火にかけます

よくよく混ぜながら、
全体が
のり状になるくらいまで火を通し

そこにザルに入れておいたサクランボを混ぜます。

切り分けておいたスポンジの各層に
サクランボのリキュール
キルシュヴァッサーをたっぷりとふりかけます。
Bizenbergerさんは番組で
『本当のシュバルツヴェルダーキルシュトルテ には
250ccのキルシュヴァッサーがいるのよ。
200ccはトルテに、
50ccは作っている間に飲むのにね(笑)』
とおっしゃっていました。
まあ、今回
そんなにたくさんはふりかけませんでしたが、
おそらく80ccは
3層にふりかけたと思います♪
あ、
そうそう。
トルテとクーヘンの違いはご存知ですか?
クーヘンは焼きっぱなしのケーキで
トルテというのは
クリームでデコレーションしてあるもののことを指します。
ですので、
みんな大好き日本のイチゴのケーキは
ドイツではトルテ。
例えばりんごを焼き込んだケーキは
トルテではなくてクーヘンになります。
したがって
今作っているのはトルテ♪
トルテなので
クリームがいりますね。
さくらんぼのケーキはバタークリームでなくて
生クリームを使います。
ですので生クリームを泡立てましょう。
250gの生クリームに
Sahnesteifとお砂糖を大さじ1杯混ぜました。
これがSahenesteifです
↓

Sahnesteif
ザーネシュタイフは
生クリームをきちんと固めるために
トルテを作るとき等に使います。
おそらくドイツ独特のものではないでしょうか。
さて
生クリームも泡だったし、
あとは組み立て♪

一番下にパイ生地
その上に1台スポンジ
そして
さくらんぼのフィリング・・・
間には生クリームを挟み、


仕上げをして♪

完成♪
ドイツ式のフィルターコーヒーにあう
感激の
Schwarzwälder Kirschtorte
ができました。
日本では100均で
掃除用のお酢のスプレーがあるとか。
ドイツにはフロッシュという
その名の通りの🐸マークのお酢の掃除スプレーがあります。
フロッシュは日本にも入っていますね。
本場ドイツでは色々出ていて
トイレ掃除やお風呂掃除、
キッチン掃除等
たくさんの種類がフロッシュから出ています。
ですが、
賢いドイツの主婦は物を増やしません。
⚪︎⚪︎用にいくつも掃除洗剤を買って並べるのではなく、
たったの1本でトイレ掃除以外
済ませられる魔法の1本があります。
それがこれ
↓

このお酢は本来は調理用で、
味が決まらないとき
1滴落とすだけで
お料理全体を締めてくれるという優れもの。
ドレッシングに凝りすぎて、
ああでもない、
こうでもないしているうち、
なんだかふやけた味になってしまった・・・
そんな時もこのお酢は
1滴で
味を決めてくれます。

秘密は
な〜んと!!
24.9%という高酸度!!!
なんです。
ですので大さじ小さじの範囲ではなく、
本当の1滴が
『魔法の1滴』
になるというお酢ですが、
その高い酸度を利用して、
このお酢をぬれたスポンジに含ませ
キッチン周りを掃除すると
あっという間にピッカピカになります。
IHコンロのガラスも
お掃除の最後に
このお酢をふくませたスポンジで拭いてから
乾いた布で拭くと
あっという間に今搬入されたばかりのIHコンロとなります。
日本では10%ですでに
高酸度のお酢の範囲になってしまうので、
24,9%のお酢はないかもですね・・・・
でも反対に、
ドイツではこの1本で済みますので、
日本からお掃除用にお酢のスプレーを送ってもらわなくても大丈夫。
2ユーロ以下のお安いお酢ですので、
1本買ってお試しになってみてください♪