真っ黒なバナナ・・・
これ、
スーパーから回収して来た、『売れないバナナ』なんです。
でも中はまだ全然大丈夫。
痛んでいるところを切り取れば、
甘く熟したバナナ♪
ドイツには教会系でTafelといわれる活動があります。
それは
スーパーで期限切れになったり外見が痛んだ食品を回収して、
生活弱者に配布するという活動です。
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これが回収されてきたお野菜や果物。
ね、
まだきれいでしょ?
私はそこに1週間に一度、ボランティアでヘルプに行っております。
難民が一挙に増えた時はものすごく大変でしたが、
ここのところは少し静かになりました。
顔なじみもできて来て、
その方々から、お国自慢のお料理を教えていただくことも多いです。
日本では毎年600万トンの食料品がスーパーの店頭から直接廃棄されるとか。
単純計算では
毎日大型10tトラック1700台分が、
期限切れとか痛んだとか、何かの理由でスーパーから廃棄されていきます。
なんということでしょう・・・
このTafelの活動では、
通常価格の10%で食品をお分けしております。
本当に無一文の場合には、もちろん無料供給ですが、
その後から市の社会福祉事務所がケアにつきます。
中には
人生の線が狂って一時期刑務所で過ごしたという人たちもいますが、
その場合には社会復帰をヘルプする付添い人がついて来ます。
以前は袋に詰めて無料で配っていたそうですが、
そこからまたロスが出るということと、
転売! をする人たちも出て来て、10%となりました。
でも、
期限が切れたヨーグルトとかバターとか、瓶詰め缶詰は
3っつで1個分を払ってもらっています。
ということは、例えば30セントで、
ヨーグルトにサラミのパックひとつ、そしてカマンベールのチーズ1個とか・・
Tafelの建物は使われていない建物を提供してもらっていて、
光熱費や、スーパーから回収するためのガソリン代、車や機材のメンテナンス費用等はその売上金から支払います。
回収の車はロータリークラブからの寄付
冷蔵庫や冷凍庫も大きな会社からの寄付
消毒液等は薬局からの寄付
etc.....
市の社会福祉担当とともに歩むこの活動は、
地道ですが、誰にとってもそして食品にとっても良いことづくめだと思います。
日本でもこの活動が広がりますように。