ソーセージ。
お弁当に入っていたり、アメリカンドッグになったり、
ソーセージは私たち日本人の食生活にも欠かせないものとなりました。
昭和30年代、ソーセージといえば赤い色をしたウィンナーで、
ウィンナーといえばソーセージでした。
ウィンナーは
母はいつもフライパンで炒めていたような記憶があります。
その後出てきた『フランクフルトソーセージ』
は、
母には『長くて1本のソーセージ』の意味に理解していたかも。
もしくはホットドック用のソーセージ?だったかしら。
東京オリンピック、といっても1964年の方(笑)
その水泳競技場であった代々木プールの水泳教室に当時通わされていましたが、
練習の後、
あのカタツムリ型の競技場の前で売っていたホットドッグ屋さんを横目でみて通り過ぎ、
あれを一度は食べて見たいものと、子供心に思っておりました。
なにせ母から『買い食い禁止令』が出ておりましたので(笑)
ドイツ語で、
ウィンナーは Wienerwürstchen
フランクフルターは Frankfurterwürstchen
↑
このお写真だとものすごくわかりにくいですね・・
でも、後ろの2本の太目なのがフランクフルトで、
手前のすらっとしている一本がウィンナーです。
こちらの方がわかりやすいかしら?
↓
手前の二本がフランクフルトソーセージ
後ろの1本がウィンナーソーセージ・・・
形だけではなくて製法に違いがあって、
フランクフルトの方はお肉は豚肉1種類、
ウィーンの方は豚肉と牛肉が混ざっています。
歴史的にはフランクフルトソーセージの方がウィンナーよりも古いそうで。
フランクフルトのソーセージ屋さんの息子さんが、
1800年代の初め頃にウィーンに引っ越し、
当時のドイツでは2種類のお肉を混ぜてソーセージを作ることを禁止されていたそうですが、
それが許されていたオーストリーで、牛と豚を混ぜて作ったのが始まりとか。
もう一つ大事な違いが現在でもあり、
それはフランクフルトソーセージでは硝酸塩ナトリウムを使っていないこと。
そして長時間の低温燻製をしたものがFrankfurterwürstchenとなります。
ハムやソーセージ、ベーコンも、そのほとんどが赤い色をしているでしょう?
お肉というのはナマの時は赤い色をしていますが、
火を通すと変色して黒くなるのはみなさまご存知。
硝酸塩ナトリウムは、
この変色を止めると同時に、肉臭さをとったり、食中毒の元のボツリヌス菌の繁殖を抑えたりという役目があります。
ウィーンのソーセージに比べると、フランクフルトソーセージの色はむしろ茶系。
これは燻製の色から来ています。
ほとんどの食肉加工品はこういうわけで赤いですが、
ドイツにも、
赤くもなければ燻製色の茶系でもないソーセージもあります。
その代表例として、
例えばミュンヘンの白いソーセージ
Weißwurst
そして焼く専用のソーセージBratwurstの類もそう。
ドイツではウィンナーやフランクフルトソーセージは一般的には焼きません。
日本語では
『ソーセージを茹でる』
と言いますが、そういう意味では
ドイツではソーセージは
『茹でません』
茹でなくて、温めます。
みなさまおなじみのソーセージは、どっちみちBrühwurst。
ドイツでは、
一度、燻製なり蒸すなりの火の目を見た加工食品ですので、
よーくよく中まで火を通す必要はないのです♪
ドイツでのソーセージの温め方はどれもほぼ一緒。
まずお鍋にお湯を沸騰させます。
その中にぽちゃんと入れて火を止めて、
蓋をして待つこと10分♪
これは白いソーセージでも同じです♪
沸騰したお湯にぽちゃんと入れて火を止めて、
蓋をして10分・・・
よくご質問にございますのが、
「瓶で売られているソーセージはそのまま食べられますか?
ドイツ人の子供がそのまま食べていたので・・」
はい。
大丈夫です。
そのまま食べられます♪
が、
温めれば、燻製したスモークの香りが立ってもっと美味しく食べれます♪
昨日より、
書籍店の方は時間を短縮してですが、再オープンすることができました。
常時3000冊以上の料理本を揃えております。
英語のクッキングレシピ本もあります。
カールスプラッツ市場から徒歩1分ですので、お散歩がてらいかがでしょう?
Benrather Straße 6
月曜から金曜まで11時〜15時
土曜日は10時から15時
です。
少しずつでもコロナが収束し、
いつの日かみなさまとまたご一緒にお料理する日がきますように。