Tex-Mex料理の代表作 チリコンカルネ
スペイン語から来ています。
コン がドイツ語での mit、 英語ではwith
カルネ がお肉という意味です。
ついこの前終了した、
というか、今年はパレードはなかったけれど、行事としては存在した謝肉祭。
ドイツも南方ではファシングといいますが、
私たちの住む地域ではカーニバルとよんでいます。
このカーニバルは横文字ですとCarneval 、もしくはCarnevale で
ドイツ語表記はKarnevalとなるのはみなさまご存知のこと。
「ママ、カーニバルってね、語源はラテン語で、
お肉の意味 Carne と お別れする vale でCarnevale となったんだって。」
と、
ギムナジウムの5年生で英語を始めるのが一般的な当時、
曲がった親心?でかわいそうに、ラテン語クラスに入れられた次女が、
結構ラテン語を『最初だけ』面白がって、いろいろ学校で習ったことを教えてくれました。
そのあとはかなり・・・苦境が続きましたが、
でもラテン語をやったおかげで、選択外国語はイタリア語を取りAbiturは無事通過でございました。
刑事コロンボさんの大好物、チリコンカンは、
ドイツではチリコンカルネと発音します。
ベジタリアン用にはChili sin carneというお肉なしのもあります。
その『ラテン語クラス』だった次女も今では結婚し主婦となったわけですが、
仕事の関係で家を留守にすることが多く、
婿がChili con carneの作り方を聞いてきましたので、ここでもご紹介いたします。
学食や社食でも頻繁に登場するChili con carneは、
今ではドイツでも国民食。
お鍋一つでお腹いっぱいになりますし、作り置きもできるのでとっても便利♪
マギーやクノール等が袋入りの素?
袋を開けて、炒めておいたお肉にお水を入れて混ぜれば完成!
というアレ・・・を販売していますが、
家庭料理ですもの。
自分で作りましょう♪
学食や社食・・etc・・・の場合は量が量ですし、いつ誰が作っても同じ味にするために仕方なく、
市販のものも活用しているところがほぼだと思います。
でも・・・・
『今日は家庭料理なので、市販のミックスをつかいま〜す』
と、
インスタントの袋をハサミで開けながら調理をするユーチューブをたまたま見て、
なんだか悲しくなったことがあります。
この料理は、
20分?30分?もあればできてしまうので、本当に簡単なんです。
必要な香辛料だって、あれば他のものにも使える香辛料ですもの、
インスタントの袋なしで作ってみませんか?
作りやすい分量でご説明しますね。
材料はこれ
↓
良質の牛ひき肉 500g
玉ねぎざく切り 2個
ニンニクみじん切り 2〜3個
ピーマンざく切り 1個
キドニービーンズの缶詰 大1つ (水分入れて800g/お豆だけだと500g)
カッティングトマト缶詰 小1つ (400ml)
ピュレ状にしたトマト缶詰 小1つ(400ml)
トマト濃縮ピュレ 大さじ1杯くらい
これに香辛料がこれ
↓
Bohnenkraut セイボリー 小さじ半分(これは『もしあれば』お入れください)
Tymian タイム 小さじ半分 (南欧料理にはよく登場します)
Paprika edelsüß パプリカ 大さじ1 (必需品)
Zimt シナモン ほんの少し (リンゴとの相性はバツグン!)
Oregano オレガノ 小さじ半分 (イタリアンで頻繁に登場します)
Kreuzkümmel クミン 小さじ1 (カレーにも使えます)
Chili 粉唐辛子 お好みで (麻婆豆腐にも使えます)
そしてお砂糖とお塩とコンソメと、
グルメの方はココアパウダーを少量(内緒のハナシの隠し味です♪・・・)
主人は超辛いのが好きなので、
自宅では大瓶のタバスコを常備しております。
この業務用大瓶を卓上に出して、辛さのアレンジは当人にしてもらっています。
顔から汗が出ようと、メガネが曇ろうと、
私は一切関係いたしません(笑)
チリコンカルネ のコツはほぼなし。
あるとしたら良質のひき肉を選ぶことくらいでしょうか?
日本のスーパーのひき肉パックはともかくとして、
こちらのパックに入っているひき肉、その特にお安いものは
脂分も多く、水分も・・・
ですのでできればお肉屋さんで買い求めましょう。
言葉の問題があれば、せめてパックになっているビオのお肉をお選びください。
お鍋にニンニクと玉ねぎをオイルで炒め、
お砂糖を大さじ1杯弱ほど入れてカラメリゼします。
そして
お肉を入れてお塩をして炒めます。
↓
インド料理でしたら香辛料のテンパリングとかしますので、
チリコンカルネでも香辛料を炒めましょう・・・
なんて始めるとイヤになっちゃってインスタントの袋に手が伸びるので、
そういうことは今日はしません。
お肉に火を通している間、ピーマンもザクザク切っておきましょう。
今日は赤を使いましたが、
信号みたいな赤緑黄色のピーマンでも。
夏のトマトの美味しい季節でしたら、トマトを入れてもフレッシュ感が出ます。
お肉になんとなく火が通ったらピーマンを入れ
炒めて、スープをコップに1杯くらい入れます。
この辺りから中強火に。
このお料理では蓋はいりません♪
グツグツと水分を飛ばした方が美味しいので。
たまたま作ってあったビーフのフォンが冷蔵庫にあったので
↓
私は今日はそれを入れますが、なければコップ1杯のお水にコンソメ顆粒でもOK。
そしてキドニービーンズの缶詰を煮汁ごと入れて
トマト類も入れて
上記の香辛料&ハーブ類、
もし酸味が強すぎたらお砂糖、そしてお塩で味を整えおしまい♪
ね?
簡単でしょう?
大さじだの小さじだの、格好つけて記載しましたが、
それもご家庭の味。
みなさまそれぞれお好きなお味で、仕上げられてくださいませ。
たしか
刑事コロンボさんはクラッカーを割って入れて一緒に食べていたと思います。
でも自宅ではサワークリームが好き♪
上に落として混ぜながらいただくと、酸味と辛味が合わさって
ちょっと背伸びしたTex-Mexとなります♪
ここで
シナモンのことを少しだけ付け加えます。
トルコ、シリア、ペルシャ、オマーンそしてカリブ、北アフリカでも
お肉のお料理にはシナモンが多く使われます。
カリブ海に浮かぶ島、サン・マルタンでお料理を教えていただいたときにも登場したのが
シナモン
↓
これ、丸太じゃあないんです。
暖炉用の薪でもなくて、シナモンの木。
この上皮を薄く剥がしたものがシナモンで、
商品化するとこんな感じ。
これはドミニカ共和国で購入したものですが
↓
ドイツで売っている瓶入りのものと比較すると随分違いますよね。
向かって左側がドイツで購入した瓶で、その下がこの中身です。
ね、随分違うでしょう?
薄ければ薄いほど、高級品となるそうです。
現地では他の香料とラム酒につけて、その香りのついたラム酒を飲料やお料理にも使います。
この時はマダムのお宅のキッチンでお料理を教わりました。
カリブ海でのコロナの状況は全く新聞テレビのニュースには入って来ませんが、
みなさん、無事でいらっしゃいますように。
そしてまたいつか、こういう旅行ができる日が来ますように・・