粉・・
お菓子でもパンでも、
おうどんでもラーメンでもグラタンでも・・
お粉がないと、何もできません。
特に外国に住んでいて困るのが、
天ぷらやかき揚げ。
もちろん日本の天ぷら粉を使えば簡単ですが、
そうそう簡単に入手できない地域にお住まいの方もいらっしゃると思います。
我が家の大晦日のかき揚げの写真をご覧になった方より、
「どうやって揚げていらっしゃるのでしょう?」
というご質問をいただきました。
天ぷら粉を使わずにカラッと揚げるために、
まず、日本とドイツの小麦粉の違いをご説明いたします。
日本の小麦粉は、タンパク質の一種であるグルテンの含有量で
薄力粉、中力粉、強力粉に分けられています。
薄力粉が 8.5%以下
中力粉が 9%前後
強力粉が 12%以上
のグルテン含有量だそうです。
それに比べてドイツの小麦は、胚芽ミネラルの度合いで分類を分けられています。
例えばタイプ405は、
100gの粉の中に、405mgの胚芽ミネラルが入っているという意味で、
Type405という分類名が付けられました。
タイプ550には505mgの胚芽ミネラルが・・・
という感じ。
数値的には含有ミネラルの分量はこのような分類になっていて、
各製粉所ごとに微妙な差があります。
↓
Type 405 0.5%以下
Type 550 0.51-0.63%
Type 812 0.64-0.90%
Type 1050 0.91-1.2%
Type 1600 1.2-1.8%
でも、
ドイツの小麦粉はグルテンの含有量では分類されていません。
ドイツ医師会からの記事に掲載されている、ドイツ食品科学研究所の発表の数値では
↓
https://www.aerztezeitung.de/Medizin/Wie-viel-Gluten-ist-drin-246565.html
一般的なWeizenmehlはどのタイプでも8.66%のグルテン含有量となっているそうです。
ということは・・・
ドイツの小麦粉は、
日本の薄力粉よりグルテンが多く、数値的にはむしろ中力粉となります。
なので、
グルテンを少なくすればOK!!
そこで登場するのがKartoffelmehl
ジャガイモ粉。
日本でもお安い『片栗粉』は、
本当はカタクリからではなくジャガイモからだそう。
このお粉は、例えばとろみを付ける中華料理のまとめ役としても、
キッチンになくてはならない常備の代表選手となっています。
ですので天ぷらには、
これを小麦粉に混ぜて使ってしまいましょう♪
混ぜる分量ですが、
かき揚げはくっつかないとバラバラ事件になるので、小麦粉405番の割合を多めに。
天ぷらは、Kartoffelmehlの割合を多めに。
そしてちょっとだけ重曹Natron もしくはベーキングパウダーを入れれば、
カラッと揚がる天ぷらとなります♪
あとは氷水とお塩。
自宅では、卵は生地が重たくなるので使っておりません。
ですのであまり黄色くなりませんが、もし黄色系がお好きなら、
ウコン Kurkumaをほんの少量お入れください、
ちなみに・・・
このジャガイモ粉 Kartoffelmehlの箱には、
ケーキの写真が載っていますよね?
これ、なぜかというと、
ドイツでもフワフワ系のケーキを焼くときは、405番の小麦粉でのみですと重たくなるので、
このジャガイモ粉、
もしくは、モンダミンというトウモロコシのさらし粉を混ぜて使います♪
ついでに・・
ピザに使うイタリアの00という小麦粉。
これは、
胚芽ミネラルの含有量が0.55%となっています。
要するにドイツの550と一緒♪
ですので、お家でも普通の550番でピザが焼けます。
本日は小麦粉についてのウンチクでございました。