ドイツ デュッセルドルフのクッキングスクールから 

在独40年+α デュッセルドルフの大手料理教室で講師をしております

Sauerkraut ザウアークラウトのお話

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『ドイツ料理』

といえば、

すぐに思い浮かぶのが酸っぱいキャベツの漬物の

ザウアークラウトだと思います。

 

 

ザワー クラフト

サワー クラウト

とかおっしゃる方もいらっしゃるようですが、

ドイツでは、キャベツの意味が

『クラウト』

 

酸っぱいが『ザウアー』

 

『クラフト』

ですと、

『力/ちから』という意味になってしまいますので、クラウトで♪

 

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お隣のフランス、

アルザス地方でもよく食卓に登場し、

あちらでは

フランス語のシュークルートとなります。

 

 

最近では、日本でも

ドイツの瓶詰めや缶詰のSauerkrautが売っていますし、

キャベツを発酵させてお作りになる方もいらっしゃるほど、

ポピュラーなものになりました。

 

 

 

日本語のレシピサイトでは

『生で』

とかもありますが、

ドイツ人は生ではあまりいただきません。

 

ザウアークラウトは乳酸菌による発酵食品。

 

カラダにとても良いと、最近見直されてきております。

 

煮込みやスープにもなる便利な保存食ですが、

 

ドイツ製のものを

瓶や缶から出してすぐに調理をすると、

もしかしたらとっても酸っぱいかもしれません。

 

でも、

この方法ならそんなに酸っぱくなくいただけます♪

 

 

これにマッシュポテトをからめていただく一品は、

 

お肉は添え物ね♪

 

もしくは、

お肉はいらないわ♪

 

の美味しさに変わります。

 

私流のレシピは

 

ザワークラウト 一袋もしくは一瓶、一缶 

干しぶどう お好きな量

ローリエ 1枚

コンソメ

バター

水溶きコーンスターチ

 

本来は

干しぶどうの代わりにジュニパーベリーですが、

ずーっと以前、そう・・30年以上前・・

 

ジュニパーベリーを切らしてしまい、

同じような形と色の干しぶどうを入れてみたら、

当時まだ小さかった娘たちも喜んで食べてくれましたので、

我が家では干しぶどうを入れることとなったという次第です。

 

 

 

ザワークラウトはザルにあけてさっと水洗いします。

 

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酸っぱいのがお好きでない方は、

ボウルに入れたお水に放してしばらく経ってからザルへ。

 

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日本の古漬けみたいなもので、

しばらくお水につけておけば、酸味も少なくなります♪

 

そして・・

 

お鍋に入れてお水をひたひたに入れて、

そこに干しぶどう、ローリエ、コンソメを入れて

 

 

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蓋をして

 

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弱火で1時間ほどコトコト煮ます。

 

中火でしたら30分くらいでしょうか。

 

キャベツがトロッと柔らかくなったら出来上がり♪

 

 

日本語でのレシピには『炒める』とかいうのもありますが、

炒めなくても大丈夫。

 

 

もしあれば、圧力鍋の力を借りてみましょう。

早くに柔らかくなります。

 

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ここにバターをひとかけ入れて味を見て、

酸っぱければ重曹Natronを少々入れて、酸味を緩和します。

 

 

バターは絶対必要ではなく、

ただ単に乳化のためですので、お好みでどうぞ♪

 

入れなくても美味しく出来上がりますし、

入れるとしてもほんのちょっぴりでOK。

 

 

あとは水溶きコーンスターチで残りの水分をまとめてあげましょう。

 

 

この重曹で酸味を緩和するという方法は、

覚えておかれるととても便利♪

 

例えば、

トマトソースやボロネーゼが酸っぱかったりするときに、

 

この方法で重曹をおっかなびっくり入れれば、

あっという間にまろやかに。

 

とてもとても重宝します。

 

そのあとはアクを取ることをお忘れにならないでください・・

 

 

 

重曹によって化学変化した酸味がアクになって浮きますから。

 

 

 

11月に予定していた日本語でのお教室で、

皆様にご試食していただこうと 熟成させておいたシュトーレン。

 

新型コロナウィルスCovit-19の影響で、

ドイツ政府の指示のもと、

開催する事ができませんでしたので、

 

キレイに包んで、

主人のクライエント様用となりました・・

 

 

 

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ふと見たら、

庭にリスが。

 

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二匹目も登場・・

 

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 野生動物の餌付けはよくないことは知っておりますが、

リスは野鳥の巣を狙って、その卵や雛鳥を食用とするので、

野鳥を守るため、ベランダにリス用の餌箱を作っております。

 

そのためか、

10年程前は、スズメと鳩と、カラスに似た黒い鳥以外ほぼいなかった野鳥が、

ここ数年、確実に多くなりました。

 

リタイア後に野鳥の研究をしている砂場の友も、

若かりし頃、デュッセルドルフ赴任でした。

 

その彼が昨年の春に久しぶりに遊びに来て、

早朝起きてベランダで野鳥の観察をしたのち曰く、

「100羽はいるね、すごい種類だ」

と。

 

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芝の上なのですがわかります?

 

アオゲラも来るようになりました。

 

こんな些細なことで、守ってあげられる命。

 

大切にしたいと思います。

 

 *追記*

 

燻製肉との煮込みについて書いたのはこちらです。

よろしければご参照くださいませ。


https://dusseldorf.hatenablog.com/entry/2021/02/06/011224