ドイツ デュッセルドルフのクッキングスクールから 

在独40年+α デュッセルドルフの大手料理教室で講師をしております

黒ビールのソースのお話

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こちらのレストランでもよくある『ビール煮込み』

 

飲み残しのビールで作ると

『苦味のみ』という苦い経験をされた方も多いと存じます。

 

ビールは温度が高いと化学作用で苦味が出てしまうので、

じっくりゆっくりの

『低温調理』

というのがコツ。

 

そしてマルツ度の高い黒ビールをお使いください。

 

例えば・・・

 

顔ほどまずいと言われるシチメンチョウPute

 

まず皮面を焦がします。

 

それをル・クルーゼやストーブのお鍋に入れて黒ビールを1本。

 

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根野菜も横に添えて

 

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120度のオーブンで2時間ほど。

 

ゆっくり火を通してあげれば苦くはなりません。

 

ちょっとのコツは玉ねぎで、

ザクザク切った玉ねぎに粉砂糖とオイルを手でまぶし、

それをまず高温のオーブンに入れて焦がします。

 

そこにお肉。

 

皮面のみ焼いたお肉にお塩、

マジョラムやパプリカ等を降り、

皮面は上にします。

 

このお料理ではオーブンの中で上下をひっくり返したりはしなくても大丈夫。

 

お肉を玉ねぎのベッドの上にのせて、

途端にオーブン温度を120度に落として2時間後。

 

 

ちょうど良い加減にしっとりとお肉に火が通ります。

 

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お肉はしっとり。

 

シチメンチョウ独特の香りもなく、

おいしくいただけます。

 

 

残ったお野菜とソースは分けずにそのまま水溶きコーンスターチでとろみを。

 

とろみをつける前に、

甘みが足りなければ黒糖

もしくはZuckerrüben テンサイ 糖シロップ、

英語ではゴールデンシロップ系のものを。

 

少し強めに黒胡椒をミルで挽いて。

 

そしてリンゴ酢を少し落とせば、

あっという間にドイツレストランのお味となります。

 

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ソテーした芽キャベツを添えれば、

とっても美味しい1品となります♪

 

最近自宅で凝ってるワンスプーンにするとこんな感じ

 

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ビールは黒ビールをお使いください。

 

マルツの香りが高いほど、

成功します。

 

同じ要領で豚バラのブロッグでも美味しくできます♪

 

要は・・・

 

焦らない・・

時間をかける・・・

 

ですが、

 

オーブンに入れてしまば仕事はオーブンがしてくれるので、

あとはたっぷり他のことができます♪

 

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2時間なんてあっという間。

 

どうせシャットダウンでしたいこともできない日々ですもの。

こんな時こそ時間をかけて

低温調理はいかがでしょう?