ドイツ生活 デュッセルドルフのお料理教室から

在独40年+α デュッセルドルフの大手料理教室で講師をしております

星付きシェフのCurrywurst ドイツのクリーヴルストのお話

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Currywurst

クリーヴルスト

カレーソーセージ・・・

 

日本でもお馴染みとなったらしいこのドイツのファーストフードは、

デュッセルドルフの西側に広がるルール地方とベルリンが発祥の地とされています。

 

確かに。

 

でも、この二つのCurrywurstにはもともと大きな違いがあるのをご存知ですか?

 

今はベルリンでもCurrywurstはソーセージの『皮なし』と『皮あり』がありますが、

もともとはソーセージの皮なしにケチャップをかけ、

カレー粉を上から振ったものでした。

なぜかというと旧東ドイツでは、ソーセージの皮の原料となる腸が不足していたため。

 

当時、立ち食い屋のおばさんが、

自分のお店の皮なしソーセージが美味しくなかったので、

カレー粉をかけたのが始まりとかいう説もあります。

 

一方・・・

ルール地帯は戦前から炭鉱が栄えていました。

戦後、その炭鉱を使って鉄を中心とした工業地帯が広がり、

ティッセンやクルップ、オペルをはじめとして、大きな工場と労働力が増えました。

 

ですので、戦後すぐに復興され裕福だったこの地域では、

ソーセージには皮がついているもので、焼くものでした。

 

ルール地方、

ボーフム出身のソングライターHerbert Grönemeyerも方言で歌っています♪

 

Gehse inne Stadt   街に行こうぜ
Wat macht dich da satt そこで腹をいっぱいにしようぜ
'Ne Currywurst そうだクリーヴルストだ
Kommse vonne Schicht もう目の前に見せるぜ
Wat schönret gibt et nich als wie Currywurst これ以上ステキなものはないぜクリーヴルスト

 

という訳で・・・

 

ルール地方のど真ん中、

エッセンで仕事をしていた主人は自称Currywurst研究家。

友人たちと『クリーヴルスト研究会』というのを作り、

たびたび ルール地方のImbiss立ち食い屋を数軒回って、

エクセル表を作って、自分たちで評価をしています。

 

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普段は、

超マジメな職種の人間が数人集まって、

超マジメにクリーヴルストを批評し、

エクセル表を見ながら超マジメに議論するという・・

 

そのルール地方の一角に

人口75000人の小さな町Dorstenがあります。

そこにはなんとミシュランの星付きレストランが数軒あり、

人口比ではパリ並み?

かなりのものだと思います。

 

そのうちの一人、

二つ星付きのシェフRosin氏の出身は立ち食いソーセージ屋さん。

 

お母様が何十年にも渡り、その小さなお店を女一人で経営していました。

『女・太腕繁盛記』です。

 

Rosin氏はそんなわけで、Currywurstにかけてもよくご存知で、

彼がお母様のレシピに自分の意見を足して公表したものがあります。

それがこれ

赤いパプリカ 2個 大きめに刻む

エシャロット 1個 みじん切り

ニンニク 1片 みじん切り

濃縮トマトペースト 大さじ1杯

野菜コンソメ 200ml

ザラメ糖 大さじ1杯〜・・

パプリカ粉 小さじ1/2杯

カレー粉 小さじ1/2杯

塩 少々

オイル 大さじ1杯

 

オイルでエシャロットとニンニクを炒め、その後赤いパプリカを炒め、

トマトペーストを入れて炒めます。

炒まったらコンソメを入れ、ザラメ糖、パプリカ粉、 カレー粉 塩で調味。

 

という簡単なものです。

ケチャップは使いません。

 

ソーセージは切らずにじっくりと焼いて、

焼いてから切りましょう。

そうでないと、旨味が出てしまうので。

 

そしてこのソースをかけて、

上からカレー粉をふんだんに・・

 

「今ではフライドポテトが主流だけど、

そのフライドポテトそのものは

戦後10年くらいしてからオランダから入ってきたんだ。

 

歴史的にはグレーのドイツのパンの薄く切ったのにこのソースをつけて、

ソーセージと食べるのが元祖だよ、

それも書いといてね」

 

と、オット。

はい。書きました。(笑)

ではMahlzeit!

 

 

*追記*

Currywurst その2にウンチクを書きました。

よろしければこちらもどうぞ♪

 

https://dusseldorf.hatenablog.com/entry/2021/02/21/052249