ドイツ デュッセルドルフのクッキングスクールから 

在独40年+α デュッセルドルフの大手料理教室で講師をしております

ドイツのソーセージのサラダのお話

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ドイツのお肉屋さんの店先に並ぶデリ類・・・

 

その中でも一番人気がマヨネーズ系のソーセージのサラダだそうで、

お肉屋さんはどこも

工夫を凝らしてその店のお味を出していると先日地方新聞にありました。

 

北西ドイツではFleischsalat

 

フライシュザラート お肉のサラダ

 

と呼ばれていますが、

 

南ドイツの方向に行くとこのサラダもオイル&ビネガーとなり、

 

Wurstsalat ヴルストザラート

 

ソーセージのサラダ

 

と名前が変わります。

 

Fleischsalat  『お肉のサラダ』の

 

材料はお肉ではなく、

 

Fleischwurstと言われるソーセージ

 

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このソーセージは

お肉屋さんには必ず置いてあります。

 

 

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このサラダは

 

このソーセージ

と、

ピクルスとピクルスの瓶のマリネ用液と、

マヨネーズの4っつが主材料となります。

 

 

ソーセージはスライサー等で細長く切り

 

 

ピクルスも細かく切ります。

 

 

 

これをマヨネーズで和え、

お好みで

マスタードや白胡椒、ピクルスの瓶のマリネ液で調味するだけという簡単なものですが、

ドイツ人の主人はこのサラダを薄く切ったライ麦パンに山盛りにしていただくのが好き。

 

 

 

 

先日、

主人の誕生日には

娘が2時間かけてあっちこっちのお肉屋さんからこのソーセージのサラダを買い集め、

プレゼントとしました。

 

 

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まわったお肉屋さんは6軒だそうで、

半日がかりだったそうです。

 

 

 

包みを開けてみると・・・

 

 

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みんなおんなじ風に見えますが、

 

お店によって切り方が違ったり、

ヨーグルトで和えてあったり、

白胡椒を効かせてあったり、

酸味を重視していたり・・・

 

 

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このお写真ではわかりにくいですが、

例えば手前右はほぼマヨネーズ。

 

その左横は見るからにたくさんソーセージが・・・

 

と、

それぞれのお店でお味も異なってきます。

 

 

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ちなみにこれが南ドイツのオイル&ビネガーのもの

 

 

 

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お写真向かって右横のポテトサラダの上が、

南ドイツの『ソーセージのサラダ』です。

 

ちなみに

南ドイツのポテトサラダもオイル&ビネガー系なので、

ドイツのマヨネーズ文化は中部以北となるのかもしれません。

 

 

色々あった2022年・・

 

来年は『普通の』年でありますように。

 

 

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人の形をしたドイツの菓子パン Weckmann Stutenkerl

 

11月11日の聖マルティンの日あたりから、

人の形をしたパンがパン屋さんの店先に並ぶドイツ。

 

場所によって

Weckmann

とか

Stutenkerl

もしくは

Piepenkerl

klausenmann

Buckmann......

 

呼び方が色々変わりますし、

パイプを持っていたり持っていなかったりとスタイルも色々あったりします。

 

 

子供連れでパン屋さんに行くと

必ずおねだりされるこの菓子パンですが、

家庭でも簡単にできます。

 

 

 

お天気が悪くて外にも遊びに行けない日や、

学校や幼稚園がお休みで

『つまらな〜い』

の大合唱が始まる時にお子様と一緒にいかがでしょう?

 

生地の材料としては

大きなもの一つ分、もしくは小さなものを3っつ分くらいで・・

 

小麦粉 250g

ドライイースト3g 

牛乳125ml

お砂糖 35g

卵 1個

室温のバター 35g

お塩 少々

 

です。

 

飾りに

レーズンやチョコレート

をご用意ください。

 

生地は前の晩にでも作って

冷暗所もしくは冷蔵庫でゆっくり休ませておきましょう♪

 

 

生地の作り方は・・・

 

 

あたためた牛乳に計ったお砂糖から小さじ半分を溶かし、

そこにイーストを振り入れて前発酵させておきます。

 

粉にお塩と残りのお砂糖をよく混ぜておき、

そこに前発酵したイースト入り牛乳を入れ、

溶き卵の半分をいれ、バターを入れたら

ハンドミキサーか手でよくこねます。

 

入れ物に入れてふたをしておやすみなさい・・・

 

 

翌日お子様と形を作ります。

 

大きなもの一つではなくて、お子様の人数分が必要ならば、

ここでお分けください。

 

形を作ったらラップ等を被せて

1倍半ほどになるまで休ませます。

 

暖かいお家の中でしたら

45分ほどでしょうか・・・

 

 

 

 

成形発酵が終えたら

残しておいた溶き卵の半分をはけで上部全体に塗り、

 

 

 

 

 

レーズンで目やボタンをつけます。

 

シュトーレンの残りのアーモンドダイスがまだあったので、

今回はそれで鼻や口をつけました♪

 

 

 

 

 

 

孫が作った今回のStutenkerlは左足が短いですが、

それもまたまたご愛嬌。

 

 

これをコンベクションオーブンなら160度で

20分前後焼きます。

 

 

 

 

オーブンから出てきた時に孫が

 

「あ。

おじいちゃまのお腹みたいだ。

ぽんぽこぽんにふくれてる」

 

 

 

粗熱が取れたら

溶かしたチョコレートでズボンをはかせてあげました。

 

 

 



もう第3アドヴェント。

 

自宅では

買ってきたフレッシュのもみの木は24日の本番までテラスにおいておき、

聖夜の当日の朝に家の中に入れ

昼間に家族総出で飾るのですが、

今年は日本からのお客様もあったので

もみの木はすでに家の中に入れて飾りました。

 

みなさまどうぞワクワクとしたクリスマス時期をお過ごしくださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドイツのクリスマスのクッキー Zimtsterne シナモンのお星様

 

Zimtsterne

『ツィムト』 が シナモン

『シュテルネ』 は お星さま・・・

 

『シナモンのお星さま』

ドイツではクリスマスの定番のクッキーです。

 

クッキーは

手が空いた時に生地さえ作っておけば

冷蔵保存も冷凍保存もできますので、

あっという間に焼けるホームメードのお菓子の代表ですよね。

 

小さな頃、

お台所の何にもないところに急にたくさんのクッキーが山積みになっていて、

母は魔法使いだと思ったこともありましたっけ。

 

 

 

そんな魔法のようなこのお星さまのクッキーは

アイシングを塗るのにコツさえつかめば、

大量生産できますし、

小さな透明の袋に入れてプレゼントするのにも

この時期もってこい。

 

他の手作りクッキーや

市販のサンタクロース形のミニチョコと混ぜたりして袋に詰めれば、

子供達も大人も大喜び。

 

お配り物にも大活躍します。

 

ドイツのオーケストラに勤務する娘が結婚した時は

ちょうどクリスマスのシーズンでした。

 

同僚や音楽総監督、オフィスの方々etcから祝福をいただき、

このお星さまのクッキーを

それこそ

『星の数』

ほど焼き

(本当は「焼かされ」ですが・・笑)

袋に詰めてお配り物といたしました。

 

その時

「今まで色々食べたけれど、これが一番だ」

「ママにレシピをもらってくれる?」

という嬉しいお言葉があり、お世辞半分とわかっていても

レシピを印刷。

カードにしてご希望の方にお配りしました。

 

というレシピはこちらです:

 

アーモンドパウダー 250g

粉さとう  100g

シナモン 小さじ1杯

卵白 1個

アーモンドリキュール アマレット 数滴

 

これをよく混ぜて丸め

乾かないようにラップに包んで冷蔵庫へ。

 

それを翌日

平に伸ばしてから星型に抜きます。

 

 

 

並行して

お星さまを真っ白にするためのアイシングを作りましょう♪

 

アイシングは

固く泡だてた卵白1個分に粉砂糖を120g混ぜ

そこにレモン汁で柔らかさの調節をしていきます。

 

 

 

柔らかすぎもなく・・・

硬くもなく・・・

 

星型に抜いた上部に

このアイシングを小さじ半分くらいほどのせ、

調理用刷毛かヘラで星の隅々まで広げます。

 

 

 

アイシングが硬いとムラができ、

柔らかすぎるとたれるので

このクッキーではここが一番コツがいるところでしょうか。

 

でも、

数枚塗ればなんとなく感覚が掴めますので、

大丈夫。

 

 

 

 

これを150度のオーブンで10分ほど乾かします。

 

 

 

 

カリカリっとしたクッキーではなく、

しっとりタイプのシナモンのこのクッキー。

 

 

 

 

ドイツのクリスマスでは

なくてはならないクッキーの一つです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドイツのクリスマスのクッキー Heidesand

 

11月に入ると

ドイツの主婦は忙しくなります。

 

子供が小さい頃は、

11月11日のマルティンの日のためにランタン作りを手伝わされ、

それが終われば幼稚園や学校のバザーの準備・・・

並行して

12月1日までに揃えなくてはいけない、

24日分のアドヴェントカレンダーの用意etc

 

この忙しさはまさに

昭和の時代の日本の年末のような。。

 

表現するのが一番よろしいでしょうか。

 

娘たちがそれぞれの家庭を持ってからは

私のお役目は

孫たちのための手作りのアドヴェントカレンダーのみ・・

 

 



 

 

言いたいところですが、

ところがどっこい。

 

所属するソーシャルクラブのバザーのために

クッキーを焼くことが娘たちにもバレておりますので、

 

「ママ、

クッキー焼くんでしょ。

バイオリンの先生用にも、ついでに焼いてくれる?

レッスンの時に持たせたいから。 ありがとう」

 

「ママ、

学校にクッキーを焼いて持っていかなくてはいけないんだけど、

時間がないの。

どうせ焼くならその分を余分に焼いてくれたらありがたい」

 

という横槍的な注文も入り・・・

 

まあ娘たちは

家庭を持ちながら100%のフル回転で仕事をしているので

『時間がない』のは仕方がないでしょう・・

 

 



 

 

というわけで

今年も始まりましたクッキー作り。

 

クッキーといえば、

ドイツではクリスマスの定番のお菓子なんです。

 

で、

今年は手始めにドイツの昔ながらのクリスマスのクッキー

Heidesand ハイデザンド から焼くことにいたしました。

 

以前は

仲間同士で相談して各々種類を決めて焼き、

それを交換して

クッキーの種類を増やしていたのですが、

 

コロナがあったり

私どもはみんな介護のお年頃だったりと

諸所の事情で仕方なく、

数種類を個人で焼くハメになってしまいました。

 

 

 

Heideというのは『丘』の様なところで、

そこのサラサラした砂状の土のことを指します。

 

例えばエリカのお花で有名な北ドイツの

Lüneburger Heide リューネブルガー ハイデ

 

そこにはエリカの花が咲く時期になると

たくさんの観光客で賑わいます。

 

 

今日のクッキー

Heidesand

は、

日本の基本の『手作りクッキー』とほぼ作り方が一緒ですが、

 

バターに一つ仕掛けがあります♪

 

それは・・・

バターを焦げ目がうっすらつくまで溶かすこと。

 

これによって香りがワンランクアップ。

 

卵も入りませんので、

卵アレルギーの方にも召し上がっていただけます。

 

いろいろ作ってみましたが、

これが一番作りやすいので、ここ数年はこれに定着いたしました。

 

分量は多く見えますが、

私は生地を作ったら半分にして、

半分はバニラのまま。

 

もう半分はその時の気分により、

オレンジの皮をすりおろしたものを入れたり、

ローズマリーを細かくしたのを入れてみたり、

残った板チョコを細かく刻んで入れたりしております。

 

 



 

まず、

 

バター250g(ドイツのひとパック)

をうっすら焦げ目がつくまで溶かしたら

 

まだ熱いうちにお砂糖を150g

そしてお塩を小さじ1杯入れます。

 

少し冷めたら

粉を300g入れてよくかき混ぜます。

 

 

もしゆるい様なら

大さじ1〜2杯の粉を足しましょう。

 

これで準備は終わり。

 

あとはラップを広げて2センチ程度の棒状に形作り、

翌日まで冷蔵庫で寝かせます。

 

今回は生地半分に板チョコの残りを刻んで入れたので

白と黒になりました。

 

 

翌日

冷蔵庫から出して

お寿司を巻く時のようにくるくると転がして全体をまあるくしてから

5ミリほどの厚さに切り分けます。

 

Heidesandのクッキーは

本来は周りにザラメ糖がついています。

 

でも

白いザラメ糖はあまり好きではない私。

 

なのでザラメ糖がついた醤油煎餅もダメなのですが、

黒のザラメ糖なら少しはなんとかなるので、

 

「これがなければHeidesandのクッキーでない」

という主人のために

白の方には卵液をまわりに塗り・・・

 

 

 

黒いザラメ糖の上で転がします。

 

 

これを並べて

 

 

 

180度に温めておいたオーブンで10分から12分焼きます。

 

本当にSand

『砂』の様なクッキーですので、

すぐにいじるとあっという間にバラバラ事件となってしまうこの焼き菓子。

 

オーブンから出したらそのまま天板の上で冷ましてあげましょう。

 

 

 

 

 

来週から始まるシュトーレンのクラスのために

レーズンは10月から漬けております。

 

お作りになられたシュトーレンは

そのまま1本丸ごとお家にお持ち帰りいただきますが、

 

試食として召し上がっていただく分のシュトーレンの方は

もう焼いて熟成期間に入っています♪

 

 

 

あまりに今年は暖かくて

さっぱりクリスマスの準備の気分にならないのですが、

気温に容赦なく

例年通り前に進んでいくカレンダー。

 

なので

クリスマスの音楽をかけながら

12月の支度を始めているドイツ人家庭です・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カリフラワーのほっこりグラタン

 

大正時代、

『今日もコロッケ 明日もコロッケ』

という流行歌があったそうで、

明治生まれの祖母や大正生まれの母は

お台所でお夕飯を作りながらよく歌っておりました。

 

もし私が11月にこのメロディーで歌うなら

『今日もグラタン 明日もグラタン』

でしょうか(笑)

 

お肉やお魚のソテーのサイドとしても

ほっこりとしたグラタンはこの時期ぴったり。

 

カラダもココロも温かくなります。

 

ジャガイモのグラタンは王道ですが、

 

今の時期

特にカリフラワー 

ドイツ語でブルーメンコール Blumenkohlは寒さが増すにつれて美味しくなるお野菜。 

 

 

 

 

ドイツでは

 

『Kohl』コール

要するに『キャベツ』ですね。

 

そのKohlという文字が最後につくお野菜は

霜が降りてからが旬といわれています。

 

カリフラワー

ドイツ語で『ブルーメンコール』は直訳すれば花のキャベツ。

 

他にコールがつくお野菜として

 

芽キャベツ ローゼンコール 薔薇のコール

ケール  グリューンコール 緑のコール

紫キャベツ ロートコール  赤キャベツ

 

・・・etc

 

そのブルーメンコール

カリフラワー

 

 

シーズンですので

スーパーでもお安く売られるようになる11月。

 

グラタンにするのには

まず茹でてから・・・・

 

となってしまいそうですが、

茹で汁だってカリフラワーの香りがあるのですもの。

 

 

第一

日本と違って1個売り、おまけに

大型のカリフラワーを解体したって、この状態ですし。

 

 

 

 

おまけに茹でるには大きなお鍋が必要だし・・・

 

というわけで。

 

オーブンに入れられるフライパンやお鍋で

少量のお水で蒸し煮にすれば、一石二鳥。

おまけにとっても香りの高いほっこりグラタンとなります。

 

どっちみちホワイトソースとチーズをかけてからオーブンで焼くので、

カリフラワーは完全に柔らかくなくても大丈夫。

 

 

 

なんとなく火が通った状態でソースを・・

 

なんて書くとまたみなさま

 

え?

ホワイトソース???

 

と、かなり引くと思うのですが、

一番簡単なドイツのおうち方式でしたら超簡単。

 

生クリームカップ1杯

もしくは残りのクリームチーズ系にお塩と胡椒で味をつけ、

そこに卵を2個割り入れてよくかき混ぜ、

冷蔵庫にチーズが残っていたらそれも混ぜて・・・

 

 

 

 

カリフラワーの上からかけて

170度に設定したオーブンに入れれば調理はおしまい。

 

 



あとはオーブンが働いてくれます。

 

 

 

 

上がこんがりしてきたら出来上がりのサイン♪

 

 

 

 

お皿の上は真っ白に真っ白なので、

もしパセリやおネギのグリーンがあればそれを散らしても。

 

 

 

 

そういえば。。。

 

娘たちがまだ小さかった頃、

カリフラワーのグラタンを食卓でフォークで潰して、

ジャガイモのマッシュや柔らかご飯と混ぜて食べさせておりました。

 

ほっこりとした思い出として

昨日の事の様によみがえってまいります。

 

ジャガイモのグラタンはこちらでどうぞ

 

https://dusseldorf.hatenablog.com/entry/2022/08/18/050637

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホームメードのオレンジケーキ

 

 

お菓子を焼くと、

キッチン中に

そして玄関、リビングまで良い香りが漂います。

 

特にこのオレンジケーキは

とっても良い香りが漂うし、作っている間にも幸せな気分になるので大好き。

 

 

BIO

無農薬のオレンジ・・

 

日本では相当お高いそうですが、

ドイツのそれは一袋に4個ほど入っていて、3ユーロくらいで買うことができます。

 

無農薬のオレンジは小さめですので、

一回で一人でぺろっと食べれてしまいますが・・・

 

 

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でも一袋だとやはり多く。

 

という時、

 

カビを生やしてしまう前に自宅ではケーキを焼いております。

 

 

 

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これは私がちょっと鼻を高くしている自慢のケーキで、

娘が

 

「ママ、これは本当においしい。

でもオレンジ色をした悪魔のケーキなのよ。

小さく切ってほんの一つと思っても、悪魔が向こうから囁きかけるの。

ほ〜ら。もう一つどお?って」

 

と申します。

 

 

 

 

実は、

マーマレードのためにオレンジを煮た時に、

あ!と思いついて、バターケーキの生地に焼き込んでみたのが始まりです。

 

使うオレンジは18センチの型ですと小さめのを2個。

 

それに

バター 100g

お砂糖 100g

小麦粉 100g

 

卵が2個

アーモンドパウダー 80g

お塩がちょっと。

 

あとはあれば

最後にアプリコットのジャムとオレンジリキュール。

 

『小麦粉』

と書きましたが、

これはDinkel Mehl スペルト小麦でも、

また米粉でもできます。

 

特に

こちらの小麦粉405番は、

日本では中力粉といわれる種類に近いので、

小麦粉でしたら80gにして

あとはここにコーンスターチ20gを足し、どしっとならないように調整をします。

 

 

オレンジは無農薬を使いますが、

お湯を流しながらスポンジかタワシでこすってよく洗っておきましょう。

 

そして

それを2〜3ミリにカットします。

 

 

 

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カットしたオレンジをお鍋に入れ、

大さじ2杯のお砂糖をまぶし、

 

 

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オーブンペーパーをかぶして、

その上にお小皿。

 

 

 

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そして、中弱火で中の水分がなくなるまで煮ます。

 

煮えたらそのまま冷ましておき、

煮崩れていない、きれいな形のものを、

スクエア型18センチなら9枚、

丸の18センチなら7枚、

別皿に。

 

残りのオレンジはハンドミキサーかスタンドミキサーでピュレ状にしますが、

ミキサー類がなければ

細かく包丁で刻んでも・・

 

 

 

生地の材料は

秤がなくても大丈夫。

 

例えば・・・

 

 

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左手前が小麦粉80gとコーンスターチ大さじ1杯半

その右がアーモンドプードル80g

後ろがザラメ糖と白いお砂糖半分半分にした100gです。

 

 

 

計量カップですと、こんな具合・・

これがアーモンドプードル80g。

 

 

 

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こちらのケーキは日本のふわふわなケーキと違うので、

膨らまなくても大丈夫。

なので、

目秤でも成功するのがウレシクなっちゃうところ♪

 

欧州での調理場修行はパティスリーと調理部門とはっきり分かれていて、

調理人でも基本のケーキは焼けますし、デザートの最低の知識はありますが、

お菓子作りは・・・

というミシュランのシェフも多いというのが実体なんです、実は・・

 

という余談はさておき。

 

 

オレンジケーキにはこの粉類の他、

バター100gが要ります。

 

バターを100gの目秤ですと、

ドイツのバターは一包み250gですので、半分より数センチ少なくの目分量・・

となります。

 

そのバターを

小鍋に入れて溶かしておきましょう。

レンジでチンでもいいですが、個人的に電子レンジはあまり好きではないので。

 

バターを溶かしている間に、

ボウルに卵3とお塩をちょっぴり入れます。

 

ここで湯煎の準備をします。

 

なんんて書くと、

みなさま青ざめると思いますが、

 

 

『フライパンにお湯を張り、ごく弱火にかけます』

 

と書けば『湯煎』も

身近になるのではないでしょうか?

 

『湯煎』で卵を泡立てた方が簡単に時短で泡立つので、

ドイツの焼き込みのケーキでは卵黄と卵白を分けて泡立てる別立てより、

湯煎方式が多く使われます。

 

で、

そのお湯を張ったフライパンに

その全卵が入ったボウルを入れ、10秒ほど泡立てます。

 

そしたらそこにお砂糖とお塩をほんのちょっぴり入れて、

湯せんにかけながら白っぽくなるまでよーく泡だてます。

 

 

泡立ったら湯せんから外し、

オレンジのピュレを入れ、粉類を入れてざっくりと混ぜます。

 

 

そこに溶かしておいたバターを注ぎ、

さっと混ぜて型へ。

 

 

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とっておいたオレンジで飾り

 

 

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オーブンへ。

 

オーブンは180度で設定。

大体45分くらいの焼き時間となります。

 

焼けたら、

アプリコットジャムをオレンジリキュールのコアントローで溶いたものか、

お湯でといたものをハケで塗って完成。

 

 

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冷めたら、

ラップでしっかり包んで冷蔵庫へ。

 

翌日の方が当日よりもおいしいケーキとなります。

 

 

自宅では半分は冷凍にしておいて、

娘が帰ってきた時や、夜のお茶の時間用に。

 

主人は、

ウィスキーと合わせるのが好きです。

 

 

 

10月の末だというのに暖かい毎日が続くドイツ。

なのに『シュトーレンを焼く』なんて気持ちにもなりませんが、

確実に毎年クリスマスはやってきます。

 

毎年みなさまとご一緒に焼くシュトーレンの日は

おかげさまで満席の日が出ております。

 

ご興味のある方はどうぞお早めにお申し込みくださいませ。

 

https://dusseldorf.hatenablog.com/entry/2022/10/18/192717

 

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デュッセルドルフで道端に落ちている栗のお話



 

 

秋。

 

秋といえば栗。

 

日本のお友達から栗の食情報がたくさん入ってきます。

 

ドイツにだって道端にいっぱい鮮やかな栗が落ちているし・・・・

 

 

と言いたいところですが。

 

 

 





でもそのほとんどは食用ではありません。

 

南ドイツやファルツ地方には食用となる

 

『ブナ科』

 

の 

 

『ヨーロッパグリ』

 

が多くありますが、

 

 

私たちの住む北西ライン地方ではそのほとんどが、

 

『マロニエ』

 

といわれる

 

『セイヨウトチノキ』

 

 

という木の実なのです。

 

 

 

日本の栗は

『ブナ目ブナ科』

 

 

こちらの道端に落ちている方は

『セイヨウトチノキ』

 

 

食用ではなく、

欧州ではとてもよく街路樹として使用されています。

 

ですので、

道端や公園に落ちている栗みたいなものは、

とても艶やかで美味しそうですが、

実は

 

『トチノミ』

 

という

日本でも食用にされないものです。

 

食べられる方の植物学名 

 

Castinea Sativa

 

 

ブナ目のブナ科。

 

日本の秋の味覚の栗も

ブナ目のブナ科です.

 

 

 

 

『マロニエの木』

として日本でも知られているパリの風物詩と同じこの木。

 

デュッセルドルフ にも多くあるそのマロニエは、

セイヨウトチノキです。

 

マロンという名前と似ていますが、

食用のマロンとは何の関係もないという木です。

 

 

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これがそのセイヨウトチノキ。

 

ドイツ語では

Kastanieといいます。

 

食べれる方の実は

EßkastanieもしくはMaronen, Maroni等とよばれ、

 

それは

日本の秋の味覚の栗と同じである

『ブナ目ブナ科』

Edelkastanie という木からのものです。

 

こちらの方は食用となり、

栽培農家や市場、スーパーで売られています。

 

 

その辺で拾えるセイヨウトチノキの実は、

日本の栗ととってもよく似ていて、馬の飼料等にもなりますが

 

 

人間には食べれない微毒性のものなのです・・・・

 

こちらでは道端や公園でその『栗拾い』をしている小さな子供達やママもいます。

 

でも、

それはあくまでも工作やテーブルデコのため。

 

食べるためではありません。

 

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艶やかな栗ですが、

これは拾ってテーブルデコにしましょう♪

 

でも、

拾われた栗はもしかして食用の場合もあるかもしれません。

 

なので、

食用のために拾われた場合には、

まず確認のために少量火入れをして、

食感が悪かったり苦味があったりする場合には破棄されてくださいね。

 

食用には

スーパーや市場で売っているものなら安心です♪

 

スーパーには

フランスから茹で栗を真空パックしたのものもあります。

 



日本の栗と比べると糖分が少ないような気もしますが、

これはこれで充分にお料理やお菓子に使えます♪

 

下準備の手間も省けますし、

開封しなければ賞味期間も長いので、

これからのこの季節、一つ常備されておかれると便利かもしれません。