ドイツ デュッセルドルフのクッキングスクールから 

在独40年+α デュッセルドルフの大手料理教室で講師をしております

ドイツのクリスマスのクッキー Heidesand

 

11月に入ると

ドイツの主婦は忙しくなります。

 

子供が小さい頃は、

11月11日のマルティンの日のためにランタン作りを手伝わされ、

それが終われば幼稚園や学校のバザーの準備・・・

並行して

12月1日までに揃えなくてはいけない、

24日分のアドヴェントカレンダーの用意etc

 

この忙しさはまさに

昭和の時代の日本の年末のような。。

 

表現するのが一番よろしいでしょうか。

 

娘たちがそれぞれの家庭を持ってからは

私のお役目は

孫たちのための手作りのアドヴェントカレンダーのみ・・

 

 



 

 

言いたいところですが、

ところがどっこい。

 

所属するソーシャルクラブのバザーのために

クッキーを焼くことが娘たちにもバレておりますので、

 

「ママ、

クッキー焼くんでしょ。

バイオリンの先生用にも、ついでに焼いてくれる?

レッスンの時に持たせたいから。 ありがとう」

 

「ママ、

学校にクッキーを焼いて持っていかなくてはいけないんだけど、

時間がないの。

どうせ焼くならその分を余分に焼いてくれたらありがたい」

 

という横槍的な注文も入り・・・

 

まあ娘たちは

家庭を持ちながら100%のフル回転で仕事をしているので

『時間がない』のは仕方がないでしょう・・

 

 



 

 

というわけで

今年も始まりましたクッキー作り。

 

クッキーといえば、

ドイツではクリスマスの定番のお菓子なんです。

 

で、

今年は手始めにドイツの昔ながらのクリスマスのクッキー

Heidesand ハイデザンド から焼くことにいたしました。

 

以前は

仲間同士で相談して各々種類を決めて焼き、

それを交換して

クッキーの種類を増やしていたのですが、

 

コロナがあったり

私どもはみんな介護のお年頃だったりと

諸所の事情で仕方なく、

数種類を個人で焼くハメになってしまいました。

 

 

 

Heideというのは『丘』の様なところで、

そこのサラサラした砂状の土のことを指します。

 

例えばエリカのお花で有名な北ドイツの

Lüneburger Heide リューネブルガー ハイデ

 

そこにはエリカの花が咲く時期になると

たくさんの観光客で賑わいます。

 

 

今日のクッキー

Heidesand

は、

日本の基本の『手作りクッキー』とほぼ作り方が一緒ですが、

 

バターに一つ仕掛けがあります♪

 

それは・・・

バターを焦げ目がうっすらつくまで溶かすこと。

 

これによって香りがワンランクアップ。

 

卵も入りませんので、

卵アレルギーの方にも召し上がっていただけます。

 

いろいろ作ってみましたが、

これが一番作りやすいので、ここ数年はこれに定着いたしました。

 

分量は多く見えますが、

私は生地を作ったら半分にして、

半分はバニラのまま。

 

もう半分はその時の気分により、

オレンジの皮をすりおろしたものを入れたり、

ローズマリーを細かくしたのを入れてみたり、

残った板チョコを細かく刻んで入れたりしております。

 

 



 

まず、

 

バター250g(ドイツのひとパック)

をうっすら焦げ目がつくまで溶かしたら

 

まだ熱いうちにお砂糖を150g

そしてお塩を小さじ1杯入れます。

 

少し冷めたら

粉を300g入れてよくかき混ぜます。

 

 

もしゆるい様なら

大さじ1〜2杯の粉を足しましょう。

 

これで準備は終わり。

 

あとはラップを広げて2センチ程度の棒状に形作り、

翌日まで冷蔵庫で寝かせます。

 

今回は生地半分に板チョコの残りを刻んで入れたので

白と黒になりました。

 

 

翌日

冷蔵庫から出して

お寿司を巻く時のようにくるくると転がして全体をまあるくしてから

5ミリほどの厚さに切り分けます。

 

Heidesandのクッキーは

本来は周りにザラメ糖がついています。

 

でも

白いザラメ糖はあまり好きではない私。

 

なのでザラメ糖がついた醤油煎餅もダメなのですが、

黒のザラメ糖なら少しはなんとかなるので、

 

「これがなければHeidesandのクッキーでない」

という主人のために

白の方には卵液をまわりに塗り・・・

 

 

 

黒いザラメ糖の上で転がします。

 

 

これを並べて

 

 

 

180度に温めておいたオーブンで10分から12分焼きます。

 

本当にSand

『砂』の様なクッキーですので、

すぐにいじるとあっという間にバラバラ事件となってしまうこの焼き菓子。

 

オーブンから出したらそのまま天板の上で冷ましてあげましょう。

 

 

 

 

 

来週から始まるシュトーレンのクラスのために

レーズンは10月から漬けております。

 

お作りになられたシュトーレンは

そのまま1本丸ごとお家にお持ち帰りいただきますが、

 

試食として召し上がっていただく分のシュトーレンの方は

もう焼いて熟成期間に入っています♪

 

 

 

あまりに今年は暖かくて

さっぱりクリスマスの準備の気分にならないのですが、

気温に容赦なく

例年通り前に進んでいくカレンダー。

 

なので

クリスマスの音楽をかけながら

12月の支度を始めているドイツ人家庭です・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カリフラワーのほっこりグラタン

 

大正時代、

『今日もコロッケ 明日もコロッケ』

という流行歌があったそうで、

明治生まれの祖母や大正生まれの母は

お台所でお夕飯を作りながらよく歌っておりました。

 

もし私が11月にこのメロディーで歌うなら

『今日もグラタン 明日もグラタン』

でしょうか(笑)

 

お肉やお魚のソテーのサイドとしても

ほっこりとしたグラタンはこの時期ぴったり。

 

カラダもココロも温かくなります。

 

ジャガイモのグラタンは王道ですが、

 

今の時期

特にカリフラワー 

ドイツ語でブルーメンコール Blumenkohlは寒さが増すにつれて美味しくなるお野菜。 

 

 

 

 

ドイツでは

 

『Kohl』コール

要するに『キャベツ』ですね。

 

そのKohlという文字が最後につくお野菜は

霜が降りてからが旬といわれています。

 

カリフラワー

ドイツ語で『ブルーメンコール』は直訳すれば花のキャベツ。

 

他にコールがつくお野菜として

 

芽キャベツ ローゼンコール 薔薇のコール

ケール  グリューンコール 緑のコール

紫キャベツ ロートコール  赤キャベツ

 

・・・etc

 

そのブルーメンコール

カリフラワー

 

 

シーズンですので

スーパーでもお安く売られるようになる11月。

 

グラタンにするのには

まず茹でてから・・・・

 

となってしまいそうですが、

茹で汁だってカリフラワーの香りがあるのですもの。

 

 

第一

日本と違って1個売り、おまけに

大型のカリフラワーを解体したって、この状態ですし。

 

 

 

 

おまけに茹でるには大きなお鍋が必要だし・・・

 

というわけで。

 

オーブンに入れられるフライパンやお鍋で

少量のお水で蒸し煮にすれば、一石二鳥。

おまけにとっても香りの高いほっこりグラタンとなります。

 

どっちみちホワイトソースとチーズをかけてからオーブンで焼くので、

カリフラワーは完全に柔らかくなくても大丈夫。

 

 

 

なんとなく火が通った状態でソースを・・

 

なんて書くとまたみなさま

 

え?

ホワイトソース???

 

と、かなり引くと思うのですが、

一番簡単なドイツのおうち方式でしたら超簡単。

 

生クリームカップ1杯

もしくは残りのクリームチーズ系にお塩と胡椒で味をつけ、

そこに卵を2個割り入れてよくかき混ぜ、

冷蔵庫にチーズが残っていたらそれも混ぜて・・・

 

 

 

 

カリフラワーの上からかけて

170度に設定したオーブンに入れれば調理はおしまい。

 

 



あとはオーブンが働いてくれます。

 

 

 

 

上がこんがりしてきたら出来上がりのサイン♪

 

 

 

 

お皿の上は真っ白に真っ白なので、

もしパセリやおネギのグリーンがあればそれを散らしても。

 

 

 

 

そういえば。。。

 

娘たちがまだ小さかった頃、

カリフラワーのグラタンを食卓でフォークで潰して、

ジャガイモのマッシュや柔らかご飯と混ぜて食べさせておりました。

 

ほっこりとした思い出として

昨日の事の様によみがえってまいります。

 

ジャガイモのグラタンはこちらでどうぞ

 

https://dusseldorf.hatenablog.com/entry/2022/08/18/050637

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホームメードのオレンジケーキ

 

 

お菓子を焼くと、

キッチン中に

そして玄関、リビングまで良い香りが漂います。

 

特にこのオレンジケーキは

とっても良い香りが漂うし、作っている間にも幸せな気分になるので大好き。

 

 

BIO

無農薬のオレンジ・・

 

日本では相当お高いそうですが、

ドイツのそれは一袋に4個ほど入っていて、3ユーロくらいで買うことができます。

 

無農薬のオレンジは小さめですので、

一回で一人でぺろっと食べれてしまいますが・・・

 

 

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でも一袋だとやはり多く。

 

という時、

 

カビを生やしてしまう前に自宅ではケーキを焼いております。

 

 

 

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これは私がちょっと鼻を高くしている自慢のケーキで、

娘が

 

「ママ、これは本当においしい。

でもオレンジ色をした悪魔のケーキなのよ。

小さく切ってほんの一つと思っても、悪魔が向こうから囁きかけるの。

ほ〜ら。もう一つどお?って」

 

と申します。

 

 

 

 

実は、

マーマレードのためにオレンジを煮た時に、

あ!と思いついて、バターケーキの生地に焼き込んでみたのが始まりです。

 

使うオレンジは18センチの型ですと小さめのを2個。

 

それに

バター 100g

お砂糖 100g

小麦粉 100g

 

卵が2個

アーモンドパウダー 80g

お塩がちょっと。

 

あとはあれば

最後にアプリコットのジャムとオレンジリキュール。

 

『小麦粉』

と書きましたが、

これはDinkel Mehl スペルト小麦でも、

また米粉でもできます。

 

特に

こちらの小麦粉405番は、

日本では中力粉といわれる種類に近いので、

小麦粉でしたら80gにして

あとはここにコーンスターチ20gを足し、どしっとならないように調整をします。

 

 

オレンジは無農薬を使いますが、

お湯を流しながらスポンジかタワシでこすってよく洗っておきましょう。

 

そして

それを2〜3ミリにカットします。

 

 

 

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カットしたオレンジをお鍋に入れ、

大さじ2杯のお砂糖をまぶし、

 

 

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オーブンペーパーをかぶして、

その上にお小皿。

 

 

 

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そして、中弱火で中の水分がなくなるまで煮ます。

 

煮えたらそのまま冷ましておき、

煮崩れていない、きれいな形のものを、

スクエア型18センチなら9枚、

丸の18センチなら7枚、

別皿に。

 

残りのオレンジはハンドミキサーかスタンドミキサーでピュレ状にしますが、

ミキサー類がなければ

細かく包丁で刻んでも・・

 

 

 

生地の材料は

秤がなくても大丈夫。

 

例えば・・・

 

 

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左手前が小麦粉80gとコーンスターチ大さじ1杯半

その右がアーモンドプードル80g

後ろがザラメ糖と白いお砂糖半分半分にした100gです。

 

 

 

計量カップですと、こんな具合・・

これがアーモンドプードル80g。

 

 

 

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こちらのケーキは日本のふわふわなケーキと違うので、

膨らまなくても大丈夫。

なので、

目秤でも成功するのがウレシクなっちゃうところ♪

 

欧州での調理場修行はパティスリーと調理部門とはっきり分かれていて、

調理人でも基本のケーキは焼けますし、デザートの最低の知識はありますが、

お菓子作りは・・・

というミシュランのシェフも多いというのが実体なんです、実は・・

 

という余談はさておき。

 

 

オレンジケーキにはこの粉類の他、

バター100gが要ります。

 

バターを100gの目秤ですと、

ドイツのバターは一包み250gですので、半分より数センチ少なくの目分量・・

となります。

 

そのバターを

小鍋に入れて溶かしておきましょう。

レンジでチンでもいいですが、個人的に電子レンジはあまり好きではないので。

 

バターを溶かしている間に、

ボウルに卵3とお塩をちょっぴり入れます。

 

ここで湯煎の準備をします。

 

なんんて書くと、

みなさま青ざめると思いますが、

 

 

『フライパンにお湯を張り、ごく弱火にかけます』

 

と書けば『湯煎』も

身近になるのではないでしょうか?

 

『湯煎』で卵を泡立てた方が簡単に時短で泡立つので、

ドイツの焼き込みのケーキでは卵黄と卵白を分けて泡立てる別立てより、

湯煎方式が多く使われます。

 

で、

そのお湯を張ったフライパンに

その全卵が入ったボウルを入れ、10秒ほど泡立てます。

 

そしたらそこにお砂糖とお塩をほんのちょっぴり入れて、

湯せんにかけながら白っぽくなるまでよーく泡だてます。

 

 

泡立ったら湯せんから外し、

オレンジのピュレを入れ、粉類を入れてざっくりと混ぜます。

 

 

そこに溶かしておいたバターを注ぎ、

さっと混ぜて型へ。

 

 

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とっておいたオレンジで飾り

 

 

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オーブンへ。

 

オーブンは180度で設定。

大体45分くらいの焼き時間となります。

 

焼けたら、

アプリコットジャムをオレンジリキュールのコアントローで溶いたものか、

お湯でといたものをハケで塗って完成。

 

 

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冷めたら、

ラップでしっかり包んで冷蔵庫へ。

 

翌日の方が当日よりもおいしいケーキとなります。

 

 

自宅では半分は冷凍にしておいて、

娘が帰ってきた時や、夜のお茶の時間用に。

 

主人は、

ウィスキーと合わせるのが好きです。

 

 

 

10月の末だというのに暖かい毎日が続くドイツ。

なのに『シュトーレンを焼く』なんて気持ちにもなりませんが、

確実に毎年クリスマスはやってきます。

 

毎年みなさまとご一緒に焼くシュトーレンの日は

おかげさまで満席の日が出ております。

 

ご興味のある方はどうぞお早めにお申し込みくださいませ。

 

https://dusseldorf.hatenablog.com/entry/2022/10/18/192717

 

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デュッセルドルフで道端に落ちている栗のお話



 

 

秋。

 

秋といえば栗。

 

日本のお友達から栗の食情報がたくさん入ってきます。

 

ドイツにだって道端にいっぱい鮮やかな栗が落ちているし・・・・

 

 

と言いたいところですが。

 

 

 





でもそのほとんどは食用ではありません。

 

南ドイツやファルツ地方には食用となる

 

『ブナ科』

 

の 

 

『ヨーロッパグリ』

 

が多くありますが、

 

 

私たちの住む北西ライン地方ではそのほとんどが、

 

『マロニエ』

 

といわれる

 

『セイヨウトチノキ』

 

 

という木の実なのです。

 

 

 

日本の栗は

『ブナ目ブナ科』

 

 

こちらの道端に落ちている方は

『セイヨウトチノキ』

 

 

食用ではなく、

欧州ではとてもよく街路樹として使用されています。

 

ですので、

道端や公園に落ちている栗みたいなものは、

とても艶やかで美味しそうですが、

実は

 

『トチノミ』

 

という

日本でも食用にされないものです。

 

食べられる方の植物学名 

 

Castinea Sativa

 

 

ブナ目のブナ科。

 

日本の秋の味覚の栗も

ブナ目のブナ科です.

 

 

 

 

『マロニエの木』

として日本でも知られているパリの風物詩と同じこの木。

 

デュッセルドルフ にも多くあるそのマロニエは、

セイヨウトチノキです。

 

マロンという名前と似ていますが、

食用のマロンとは何の関係もないという木です。

 

 

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これがそのセイヨウトチノキ。

 

ドイツ語では

Kastanieといいます。

 

食べれる方の実は

EßkastanieもしくはMaronen, Maroni等とよばれ、

 

それは

日本の秋の味覚の栗と同じである

『ブナ目ブナ科』

Edelkastanie という木からのものです。

 

こちらの方は食用となり、

栽培農家や市場、スーパーで売られています。

 

 

その辺で拾えるセイヨウトチノキの実は、

日本の栗ととってもよく似ていて、馬の飼料等にもなりますが

 

 

人間には食べれない微毒性のものなのです・・・・

 

こちらでは道端や公園でその『栗拾い』をしている小さな子供達やママもいます。

 

でも、

それはあくまでも工作やテーブルデコのため。

 

食べるためではありません。

 

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艶やかな栗ですが、

これは拾ってテーブルデコにしましょう♪

 

でも、

拾われた栗はもしかして食用の場合もあるかもしれません。

 

なので、

食用のために拾われた場合には、

まず確認のために少量火入れをして、

食感が悪かったり苦味があったりする場合には破棄されてくださいね。

 

食用には

スーパーや市場で売っているものなら安心です♪

 

スーパーには

フランスから茹で栗を真空パックしたのものもあります。

 



日本の栗と比べると糖分が少ないような気もしますが、

これはこれで充分にお料理やお菓子に使えます♪

 

下準備の手間も省けますし、

開封しなければ賞味期間も長いので、

これからのこの季節、一つ常備されておかれると便利かもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

2022年シュトーレンを焼いてみませんか? ドレスデンの家で代々伝わるシュトーレン

 

 

9月〜10月にかけて一時帰国をしておりました。

 

そして、ドイツに戻ればもう秋。

 

 

 

 

あっという間に2022年のカレンダーも残り2枚。

 

気がつけば、

シュトーレンを焼く時期となり・・・

 

 

 

 

 

今年は

11月17日(木曜日)

11月22日(火曜日)

と決まりました。

 

 

両日とも同じ内容で、

朝9時半に開始、13時半にはお食事を含めて終了する予定です。

 

 

 

 

 

生地を発酵させている間

 

当時はドイツ領であったアルザスの義父の家で

クリスマス時期の食卓によく出された一品を作りましょう。

 

 

義母のドレスデンの家に代々伝わるレシピで焼くシュトーレンは

大体焼き上がり1本600g相当となります。

 

 

みなさまそれぞれ1本づつ

生地からお作りになり、

焼き上がったシュトーレンはご家庭へお持ち帰りくださいませ。

 

 

 



 

 

 

 

 

義母は

戦争中に知り合い、結婚した義父と西側へ移動したのですが、

義叔母はそのままドレスデンの近郊ピルニッツの家に残りました。

 

 

(・・・・これは義母が生まれ育ち、

義母が最期まで一人で住んでいたドレスデン

ピルニッツ城の近くの一軒家です・・・・)

 

 

 

 

 

ドイツが東西に分かれていた頃、

ドレスデンの義叔母は年間を通して

シュトーレンを焼くために東ドイツで配給に並び、

材料のレーズンやドライフルーツお砂糖、粉、バターを買い

広大な地下室に保存していました。

 

 

その一年かかって集めた材料で大事に大事にシュトーレンを焼き

木綿の布に包んで箱に入れ、

東側の検閲を通して、西側の親戚家族へ手作りのシュトーレンを送ってくれておりました。

 

やがて東西の壁がなくなり食材はいつも入手できるようにはなりましたが、

義叔母はその後手の自由が利かなくなって・・・

 

それからは私が

この『親戚一同へのシュトーレン焼き』を受け継ぎました。

 

という理由で、

この30年ほど毎年毎年、親戚一同 及び主人の仕事関係の大事な方へ

相当数のシュトーレンを焼いてお配りしております。

 

 

 

 

 

義叔母には子供ができなかったため、

私たちが唯一の家族。

 

義叔母の手から受け取った手書きのレシピは

私の宝物となっています。

 

 

今はその義叔母も

慣れ親しんだドレスデン/ピルニッツの、

エルベ川沿いにある小さな教会のお墓で静かに眠っております・・・

 

 

 

 

 

というわけで

自宅でも毎年毎年もうかれ30年ほど焼き続けるシュトーレン。

 

30年前は日本ではシュトーレンの存在が知られていなかったようで、

年末年始の帰国の際に持って帰り、ストーリーを含めて意気揚々と切り分けましたら、

 

「あら。ドイツでもフルーツケーキがあるのねえ」

 

とかいう反応が諸所であって、ちょっぴり悲しかった若い自分を思い出します。

 

 

 

 

みなさまと焼くシュトーレンは

その義叔母から受け継いだ本当の

 

本物の

ドレスデンのシュトーレンのレシピとなります。

 



 

シュトーレンを焼くのには発酵にお時間がかかりますため

カールスプラッツ市場での当日のお買い物は省かせていただきますが、

後からお時間がある方と市場を一周する予定です。

 

今回は

義母の家に代々伝わるシュトーレン

そして

義父の家でクリスマス時期の食卓によく登場した

チキンのリーズリングソース 根野菜のソテー

 

となります。

 

よく考えれば今回のサブタイトルは

 

『嫁ぎ先

アウミュラー家の食卓へようこそ・・』

 

ですね・・(笑)

申し訳ない。

 

11月の日本語でのお教室へのお申し込み

ご質問は 

 

日本語専用メール

 

frankpetzchen@gmail.com

 

アウミュラーまでどうぞ。

https://www.frankpetzchen.de

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Muskat ドイツのナツメグについて

 

 

ナツメグ・・

 

日本のハンバーグのレシピに

必ずと言っても良いくらい登場するのがこのナツメグでしょうか。

 

ドイツでは Muskat ムスカートといいます。

 

日本ではおそらく

パウダー状のものを常備されている方が多いかと思いますが、

ドイツでは

むしろホールのものをおろし金で

その都度おろして使います。

 

 

 

 

 

 

日本とドイツの

ナツメグの使い方ではもっと違いがあります。

 

日本ではハンバーグの香辛料としてですが、

 

ドイツでハンバーグを作るとき、

 

入らないのが実は・・・・

 

このナツメグなんです。

 

え??

 

でしょう?

 

でもこれは本当のお話。

 

ドイツではハンバーグには入れませんが、

バターや牛乳を食材として使う時、

 

例えば

ホワイトソースを作ったり、マッシュポテトや、

そしてバターたっぷりのクリスマスのクッキーにも

ナツメグは登場いたします。

 

また

ジャガイモのお焼きReibekuchenや

根パセリ、根セロリ等の根野菜そしてカリフラワーに、

香りをワンランクアップさせる役目として加えたりもします。

 

ちなみにこれが根セロリです。

 

 

 

でも

このナツメグ。

 

パウダー状のものとホールのものとは

全く香りが違うんです。

 

「ナツメグはパウダー状のものを使うくらいなら

使わない方がマシさ」

 

とは

私の料理の師匠の言葉。

 

こういうおろし金がなくても

 

 

ご家庭の普通の細かいおろし金でもおろせます。

 

その昔

ナツメグは医薬品でした。

 

今でもホメオパシーでは医薬品として扱われています。

 

でもほんの少し使うのなら、

全く問題はありません。

 

むしろその甘い香りとエキゾチックな刺激が

お料理を本格的にしてくれます♪

 

数年前に行ったスリランカで

ナツメグの木を沢山みることができました。

 

で、

ナツメグの木の写真をご紹介しようと思ってさっきからPC内を探しているのですが・・・

 

ない(涙)

 

その代わり、

スリランカのお茶畑の中に野生で住んでいる牛の写真を添付します。

 

 

 

 

探し物って、

探している時には見つからないんですよね・・・・

スリランカのナツメグの木の写真は、絶対このPC の中にあるはずなんですけれど(涙)